ジムニー、ハイエース…人生一度は乗りたい!! 夢とロマンが詰まったクルマ10台

■超一流ドライバー兼僧侶は何を挙げる? 松田秀士の夢とロマンがあるクルマ

広大な荷室で遊び倒せ【ハイエース】

これだけ大きいと活用方法の幅も広い。実は遊べるクルマなのだ
これだけ大きいと活用方法の幅も広い。実は遊べるクルマなのだ

 全長4695mm/4840mm/5380mm、全幅1695mm/1880mm。ちょっとパズル的な組み合わせが可能なボディサイズにガソリンとディーゼルのパワーソースが選べる。

 ロケ車など幅広いニーズに応えるユーティリティに注目されているが、ボクが考える夢があるグレードは5人乗りのスーパーGL。全長4840mmのモデルでも後席を畳めばなんと3mもの巨大な荷室が現われる。

 ベッドを入れて車中泊もよし、いろんな遊び道具を入れて飛び出すのもよし。とにかくこのキャビンスペースには夢が詰まっている。

 月に5000台以上販売されているモデルなので、アフターパーツの市場も活況で、キャンピング系のグッズも多い。

 サスペンションやホイール&タイヤ(ホワイトレターもある)も多く、特にタイヤはLT対応のワイドタイヤなど、オリジナルフォルムが作れる。

実はロマンにあふれている【MX-30】

ロータリーエンジンは再び我々に夢を見させてくれるのか?
ロータリーエンジンは再び我々に夢を見させてくれるのか?

 MX-30はもともとEVとして開発されたモデル。昨年オスロー(ノルウェー)で外板をCX-30に仮装したEV(中身はMX─30)に試乗した時、いたずらにパワーを追い求めないEVのMX-30のコンセプトに感心。アクセリング&ハンドリングがすべてにおいてスムーズだった。

 24Vマイルドハイブリッドを搭載したガソリンエンジンで登場した現行モデル。この先には、ピュアEV、プラグインハイブリッドそしてロータリーエンジンで発電するレンジエクステンダーと夢のモデルが予定されているのだ。

 ボクが最も注目しているのは最後に挙げたロータリーレンジエクステンダー。オスローの試乗会場にはそのカットモデルが展示されていたのだが、サイド排気のシングルロータリー。ロータリーエンジンはローターの中心軸に出力軸があるので並列に発電機を並べコンパクトにモジュールを形成できる。どんなサウンドなのか? センターピラーのない開放感あるサイドドアを全開にして、電池容量の心配なしにアウトドアを楽しむのもイイね。

スピードだけならポルシェ【RAV4PHV】

EV航続距離95kmもさることながら、システム最高出力306ps、0-100km/h加速6秒とは夢があるクルマだ!
EV航続距離95kmもさることながら、システム最高出力306ps、0-100km/h加速6秒とは夢があるクルマだ!

 PHV化によってフロントモーターを大幅にパワーアップできたのがこのモデルの最大の注目点。PHVのフロントモーター(182ps/27・5kgm)はハイブリッド(120ps/22・4kgm)に比べて62ps/5・1kgmもハイパワー。これによって停止状態からの加速そのものがとても速く、スポーツ性がまるで異なる。

 搭載される18・1kWhのリチウムイオン電池はPHVとしては最大容量。おそらくこれだけで200kg以上の重量があり、これを床下に搭載することで車高の高いSUVをスポーツカーのように低重心化することができる。

 オンロードからオフロードまで、重量増はタイヤグリップへのダウンフォースとなり、低重心なコーナリングが楽しめるのだ。しかもエンジンという発電機を搭載しているわけで、アウトドアや災害時での電力の供給にも対応する。夢とロマンだけではない、実用性の高いモデルなのだ。

ロマン、フォーエバー【ロードスター】

初代モデルから変わらないコンセプトのロードスター。庶民の夢とロマンを体現したクルマといえる
初代モデルから変わらないコンセプトのロードスター。庶民の夢とロマンを体現したクルマといえる

 究極のコンパクトオープンスポーツ。走りが軽快なだけではない。真冬の、しかも深夜の市街地に繰り出してみよう。もちろんオープンにしてダウンなど防寒対策とヒーター全開。

 静まり返った街路樹や消えたネオンサイン。それらがまるで映画のなかのワンシーンのように映るはず。

 それはバーチャルのようでリアルの世界。身の丈サイズのコンパクトでデザインコンシャスなロードスターだから感じられる新しい楽しみ方だ。

乗ればソコはもうフランス【ベルランゴ】

素直さが魅力と松田氏が語るシトロエンベルランゴ。乗ってみたらビビっとくるかも!
素直さが魅力と松田氏が語るシトロエンベルランゴ。乗ってみたらビビっとくるかも!

 左右の後席スライドドアにパワースライドは用意されていない。乗りたければ、降りたければ自分で開け閉めする。そう、普通の4ドアと同じなのだ。このようなとてもシンプルな考え方はドライブフィールにも反映される。

 ハンドリングが特別高性能なわけでもなく、ごく一般的なレベル。しかし、ステアリングを切ったりブレーキを踏んだ時に感じさせるクルマ本来の素直さ。

 誰かが同乗する時、ともに同じ立ち位置で平等にこのクルマの楽しさを、いつの間にか共有している。そんな不思議なモデルなのだ。

 いやー、どのクルマも夢とロマンにあふれていた。今後、電動化シフトが急激に進んでいく自動車業界であるが、これからも自動車メーカーには夢とロマンがあるクルマを作り続けてほしい!

「夢とロマンが詰まったクルマ10台」の特集記事では、ほかに「夢とロマンと現実の折り合い 編集部員の妥協グルマ」と、「番外編。旧車大好きの方お待たせしました 片岡英明の夢とロマンがある中古車」の2本も収録しています。2本ともクルマ好きにはとても興味深い内容です。雑誌でぜひお確かめください。

【画像ギャラリー】夢とロマンが詰まったクルマ10台はコレだ!!


 「夢とロマンが詰まったクルマ10台」は1月9日発売『ベストカー』(2021年2月10日号)の掲載記事です。

 2021年2月10日号では、ほかにも気になる記事が盛りだくさん。集中BIG特集「年明け早々、もう来年の情報!2022年の新車スクープ大特集」や、新春スペシャル「年代別・日本が世界に誇る金字塔を打ち立てたクルマ」、社会問題となっているあおり運転を読み解くBCスペシャル「あおり運転『する側』『される側』の心理学」、クルマ購入の参考になる「新春お役立ちバイヤーズガイド人気車&話題車の〇と×」、人気連載「テリー伊藤のお笑い自動車研究所」など幅広い世代が楽しめる読み物を掲載しています。

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