2020年のダイハツの新型車発売は、同年6月10日の新型軽SUV「タフト」だけであり、新車販売全体では苦戦を強いられた1年であったといえる。
それだけに今年は積極的なニューモデル攻勢で挽回したいところであろう。
現在、開発プロジェクトが稼働しているのは小型車では1.5Lクラスのコンパクトミニバン、軽自動車は次期型ムーヴである。
当編集部では、これまで何度か「2021年にダイハツから新車が出る」と言い続けてきた。本稿ではあらためて入っている情報を整理し、「本当に2021年にダイハツから新車が出るのか?」、「どんな新車が出るのか?」について、手持ちの噂をすべて洗い出してみたい。
文/遠藤徹 写真/ベストカー編集部、ダイハツ
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■ダイハツ初のハイブリッドモデルは今年10月登場か⁉
ダイハツの新型ミニバンと次期型ムーブ、この2モデルの詳細な情報はまだ販売店筋には流れていない。ただダイハツ本社関係者へ取材すると、開発プロジェクトが動いているのは間違いない。
技術的に注目したいのはダイハツ初のハイブリッドモデルの登場であり、この新型コンパクトミニバン、次期型ムーヴの両方に搭載される可能性が強い。新型コンパクトミニバンは今年(2021年)10月あたりの投入が有力である。
トールをベースにホイールベースを延長、3列シート7人乗り仕様の仕立てとなる。トヨタのシエンタよりもひと回り小さく、ベーシックコンパクトクラスのミニバンといえる。
2017年に実施された第45回東京モーターショーでは「DN_MULTISIX(ディーエヌ マルチシックス)」の名称でプロトタイプを参考出品しており、この市販バージョンともいえる。
同プロトタイプは両側ドアが観音開きであったが、使い勝手の良さを重視することと、トールとのボディパネルの共用化によるコストダウンを図るために両側スライドドアを採用する可能性のほうが強い。
ボディサイズは全長4100mm、全幅1680mm、全高1700mm、ホイールベース2710mm程度で、トールの全長を約350mm程度長くしたようなボディシェルを採用していると思われる。
トヨタのシエンタよりも全長、全幅は小ぶりだが、全高を高く取ることで、室内の居住空間を広く取り、嵩ものの積載性の向上を図っている。
搭載するパワーユニットは1.5LガソリンNA+モーターのストロングハイブリッドと思われるが、ベースとなるエンジンは独自開発の1.3Lとなる可能性もある。
1.5Lハイブリッドであればトヨタからのユニット供給になるが、1.3Lベースの場合はトヨタからの技術援助はあるものの、ダイハツ独自技術が基本となる。昨年の取材結果では「どちらになるか」は伝わっていなかった。
車両本体価格は170万~230万円程度であり、トールとシエンタの中間をカバーする。トヨタにOEM供給する兄弟車も設定するかも知れない。
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