■次期型のクオリティはいかほどか
パワーユニットの内容も様々の情報がある。ハイブリッドは現行モデルでは1.8リッターのニッケル水素バッテリーを採用しているが、次期型はよりコンパクトで高効率のリチウムイオンユニットに切り替えることで、さらなる低燃費、EV走行でのポテンシャルアップを図る見込みである。
現行モデルではハイブリッド仕様は2WD車のみの設定であるが、次期型は4WD車も加える。
エンジンの排気量は1.8リッターとモーターの組み合わせであるが、次期型はどうなるか。
トルク不足を向上させるために2リッターに引き上げる方式も開発しており、どちらを採用するか注目される。ホンダのステップワゴンは2リッターのハイブリッドを搭載している。
トヨタの次期型ノア/ヴォクシーとほとんど同じ時期にフルモデルチェンジしてシェア争いを展開することになるのは必至の情勢であるから、対抗上トヨタも2リッターハイブリッドを設定する可能性がある。純ガソリン仕様は引き続き2リッターを設定継続する。
装備面では最近のトヨタ車の殆どに採用されているオーディオディスプレイ、パノラミックビューモニター、ハンズフリーバックドアオープナーや最新のトヨタセーフティセンスも進化させて標準装備される。室内居住空間の拡大、使い勝手の向上、一段のクオリティアップも図られる。
■首都圏の販売店各社はどう思う?
首都圏における販売店各社の3兄弟車に対する見方はどうか。
2020年4月までヴォクシーの専売店だったネッツ店の営業担当者は、
「現在までヴォクシーがダントツに売れているので、こちらに1本化した方が得策といえる。現時点で5年後のリセールバリューはノア/エスクワイアよりも無傷の状態では20万円以上も高いから、下取り車対策も優位になる」と、ヴォクシー存続を主張する。
カローラ店は、
「3兄弟車はノアが先に発売されたので、こちらを残すべきというのがトヨタの基本的な考えのようだ。ただ実際はヴォクシーが最も売れているので次期型ノアシリーズの中にヴォクシーは3ナンバーエアロバージョンのグレードとして残す可能性がある」
とコメントする。
エスクァイアを併売していたトヨタ店とトヨペット店はすでにあまり売れていない状況だから、モデル廃止はやむを得ないとの考え方で一致しているように思える。
この9月上旬現在ではまだ従来モデルを継続生産しており、グレード、ボディカラー、オプション&付属品の生産調整は実施していない。
ヴォクシーは約80%が特別仕様車のZS煌III、ノアは同じく特別仕様車「SiW×B」が70%強とメインで売れている。現行モデルはノア/ヴォクシーが2022年2月あたりまで生産を継続するが、エスクァイアは年内でオーダーストップになる見通しである。
■証言1「来年4月に世代交代」首都圏トヨタネッツ店営業担当者
2022年4月に「新型ノア/ヴォクシー」で世代交代する見通しとなっている。両モデルのコンセプトを継承し、ヴォクシーは若者向けを中心に幅広いユーザーのニーズを取り込み個性的なマスクを採用し、ノアはファミリーユーザー向け主体の仕立てになるようだ。
改良型2リッターガソリンNAと改良型1.8リッターハイブリッドにリチウムイオンバッテリーユニットを組み合わせたパワーユニットを搭載すると聞いている。
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