■違反車両の取り締まりはもちろん! 歩行者も明確に渡る意思表示を
少し違う話となりますが、たとえば南北方向が一時停止、東西方向が一時停止のない十字路があったとします。南から北に走っているクルマと西から東に走っているクルマが出会い頭にぶつかったとします。この際に南から北へ走っているクルマが一時停止を無視していたとしても、両車が動いていたということで、過失相殺がついてしまうことがあります。「違反があったにも関わらず、違反車両以外にも責任がある」という(「喧嘩両成敗」的な)考えも、日本特有のものといわれています。
こうした玉虫色の判断も、法規を厳格に守ろうという気持ちを損なう原因となるでしょう。法律があり、違反をしていないドライバーまでが責任を負わされる状況はよくないのではないでしょうか。
同じように横断禁止の道路を歩行者が渡っているときにクルマがひいてしまっても、やはりドライバーの責任が問われます。前出のドイツでは横断禁止場所を歩行者が渡っていて事故が発生した場合、責任が歩行者にあるばかりでなく、歩行者がクルマの損害も補償する必要があるといいます。
クルマであろうと自転車であろうと歩行者であろうと、法律を守っているものが正しいという世界が一番明確でいいと私は思います。
そのためには法律を守れる行政が必要で、クルマの乗り降りが可能なガードレールの切れ目や乗降スペースを作ることも必要でしょう。横断歩道で止まらないクルマはきちんと取り締まるべきですが、歩行者も手を挙げるなど明確に渡る意思をドライバーに伝えることだって必要でしょう。
クルマだけを諸悪の根源のように扱う社会は間違っています。
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