「サブスク」のメリットとは何か?
サブスクのメリットとして最初に挙げられるのは、初期投資が必要ない、ということだ。つまり、ウン百万円の車両を購入することなく、契約後にクルマが納車されれば、車両を購入するよりもはるかに安い定額料金でクルマを使用し始めることができる。
その料金は、サブスク黎明期と比べると、さらにお手頃になってきた。
業界最大手であるトヨタのグループ会社「KINTO」を例にすると、もっとも安い「ルーミー」(1000cc)で月額1万4630円から。「プリウス」(1000cc、1万8700円~)、「アクア」(1500cc、1万9910円〜)、「ノア」(ハイブリッド1800cc、1万9910円〜)、でも、それら最低価格は2万円を超えることはない(※料金はすべて7年契約・税込)。ちなみに同社では3・5・7年の契約プランが用意されている。
そしてサブスク各社とも、かなり豊かな車種をラインナップしている。KINTOのウェブサイトを見るとその数なんと30車種以上で、カラーバリエーションも選択可能。そこにレクサスの3モデルも加わる。
日産が運営する「クリックモビ」では、「セレナX」(1997cc、7件契約、2万5190円~)などの人気の7車種が揃う(ともに2022年4月2日時点)。
さらに、それらの月々の定額料金のなかには、クルマに関する諸費用がほぼ含まれるのが一般的だ。つまり、車体価格、そのオプション料金、メンテナンス費用、車検代、保険、さらには各種税金まで含まれるケースが多い。先ほど列記した価格例には、すべてこれらの諸費用が含まれているのだ。
契約期間が長いほうが月々の定額料金は安くなるが、例えば3年契約を選択すると、3年ごとに違うモデルの新車に乗ることも可能となる。この場合、新車を購入し、3年後にそれを中古として売りつつ、別の新車に乗り換える、という手間がない。同様な契約を更新さえすれば、ある日から最新モデルの新車に乗り換えることができるのだ。
ほとんどの企業において、ウェブサイト上から申し込みできるというのも、大きな利点のひとつと言えるだろう。
【サブスクのメリット】
・初期投資・ローンの頭金が必要ない
・月々の定額料金が比較的安い
・定額料金のなかに、諸経費、保険、税金が含まれる
・車種選択の幅が広い
・多くの場合、新車が納車される
・契約が完了すれば、他のモデルへの乗り換えも可能
デメリットはあるのか?
ユーザーのライフスタイルにもよるが、以下の点はサブスク利用のデメリットになる可能性がある。
【サブスクのデメリット】
・距離制限のあるケースが多い
・クルマを損傷した場合、精算を求められる場合がある
・途中解約する場合、違約金が発生する
・車両のカスタマイズができない
ほとんどのサブスク企業の場合、月々の走行距離に制限を設けている。その距離は1000~2000km程度。これを超えて使用すると、追加料金を支払うことになるが、通勤とたまの行楽での使用を目的とするのであれば、この制限を超えることはあまりないだろう。毎月その走行距離をチェックせず、契約終了時にその総距離をチェックするケースも多いようだ。
さらに、車両を著しく損傷させた場合には、高額な精算が求められる場合がある。また、契約途中で解約した場合には違約金が発生する。新車を一定期間貸し出すというのは企業にとってもリスクの高いサービスなのだ。そのためサブスクでは利用者の個人的な信用を前提として契約が行われる。車両購入時のローンの申請と同様、審査が行われることは言うまでもない。
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