40分で品川から名古屋着ってマジか! 2027年開業予定リニア中央新幹線は速いだけでなく超快適だった

わずか2分、あっという間の500㎞/h体験

 グググググと減速Gを感じた。わずか2分で500km/h巡航は終わり、終点に向けて減速が始まった。JR東海によると、一度トップスピードの500km/h巡航に達したら、特段の事情がない限りは減速を要する区間はないという。実験線の区間が短いため、あっという間に減速を開始しないとならないのが残念だ。

 減速も意外とGを感じる。走行区間が短いための措置なのか? 営業運転時とは異なる加減速なのかもしれない。300km/hを下回ると、まるで止まっているかのような錯覚に陥る。やはり500km/hは「速かった」のだ。これでも東海道新幹線の最高速度よりも速く、山陽新幹線の最高速度と同じなのだ。

 さらに減速は続く。200km/hを下回り、150km/h前後になった時、“ダダダン”と旅客機がソフトに着陸したような振動を感じた。格納されていたタイヤが接地したのだ。“コー”と甲高い音が聞こえるが、これはタイヤの発する音だろう。

工事は進むも、開業までには課題もある

 2022年9月末時点で、品川~名古屋約285㎞の工区の約9割が契約済みで、東海道新幹線ホーム直下で工事が進む品川駅地下ホーム(土被り約40m)や、最大深度90mをシールド工法で掘り進む品川~神奈川県駅(仮称)の約37㎞を結ぶ「第一首都圏トンネル」など、工事が進んでおり、横浜線橋本駅に接続する神奈川県駅(仮称)の建設も進行中。

神奈川県相模原市のJR東日本横浜線橋本駅に隣接する場所でリニア中央新幹線神奈川県駅(仮称)の建設工事が進む。2022年9月時点(写真/JR東海提供)
神奈川県相模原市のJR東日本横浜線橋本駅に隣接する場所でリニア中央新幹線神奈川県駅(仮称)の建設工事が進む。2022年9月時点(写真/JR東海提供)

 一方で静岡県、山梨県、長野県にまたがる南アルプストンネルで未着工となっている静岡工区での大井川の水資源への影響、南アルプスの自然環境の保全については大きな課題。国交省の有識者会議の中間報告では、トンネル掘削で発生する湧水を大井川に戻すことで中下流域の水量は維持され、地下水への影響は極めて小さいとの指摘もあり、問題解決への大きな足掛かりとなる。しかし最終的には最善策の策定と繰り返しの説明、関係する地域住民などの理解が不可欠だ。

長野工区など、南アルプストンネルの工事は進捗している。2022年9月時点(写真/JR東海提供)
長野工区など、南アルプストンネルの工事は進捗している。2022年9月時点(写真/JR東海提供)

 静岡県内の工事が進捗しなければ、開業に向けた具体的な時期が定まらない。JR東海は2027年の品川~名古屋間開業を目指している。

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