行ける! 超ハイペースの先頭集団はガス欠するぞ!!
15時50分、16時チェッカーまで残り10分の時点でもベストカーチームは8位のまま。
「あと2台、プッシュしたい! 燃費計算して!!」
武井選手の悲痛な声がヘッドセットに響くが、ガス欠リタイアだけは避けたい。燃料残量の確信が持てないため、チームとしてはペースアップの指示に躊躇する。この間、先頭集団の1台がピットインしたため7位に順位が上がった。こうなると入賞圏内まで「あと1台」。ジリジリする。
と、ここで上位を争っていたゼッケン500番がスローダウン。通常、1分15秒前後で走るのだが、10秒以上遅く、明らかにガソリンが足りないのだろう。チェッカーフラッグまで残り7分30秒の時点でベストカーチームは6位に順位を上げた!
3位を走る上位常連のレブスピードチームが予選アタックのような超ハイペース、1分10秒台でラップを刻む。優勝ゲットか? ガス欠か? の賭けに打って出たのか? グイグイ2位とのタイム差を詰め、ついに2位へジャンプアップ。
「レブチーム、燃料残量の確証があって猛プッシュしているのかな? それとも賭けに出た?」ピットはざわつくが、次の瞬間、レブチームのロードスターがピットロード入口に止まっているのが見えた。賭けに打って出て、ガス欠したようだ。なんと残り6分。
5位に浮上。止まるなよ! ペースダウン、ペースダウン!! でも抜かれるな!!
即座に武井選手に状況を伝え、後続車とのタイム差から、ラップタイムを落としても残り6分、5周では追いつかれないことを確認。絶対にガス欠だけは避けるよう、燃費運転を指示。ピットでは全員が祈るような思いで武井選手の走りを見守った。
あと3分、2周で終わる! この間、1分1分がなんと長いことか……。
4時の時報が鳴った。トップを走るティーポチームのマシンが最終コーナーをゆっくりと立ち上がってきた。チェッカーフラッグが舞う。
「チェッカー出た! いまどこ?」
「裏ストレート。今、最終コーナー入った! 大丈夫、ガス残ってる」
ゼッケン08、ベストカーチームのロードスターが最終コーナーを立ち上がる。速度は充分乗っている。ここでガス欠しても惰性でコントロールラインは超えることを確信。ガッツポーズで喜ぶピット前をベストカーロードスターが通過した。
ベストカーチーム、過去最高順位タイの5位入賞の瞬間だ!
応援していただいた皆さま、ありがとうございます。マツダの皆さま、運営のビースポーツの皆さまありがとうございます。そして、スムーズなピットワークさまざまなサポートをしていただいたブリッツの小林さん、塩谷さん、ありがとうございました。
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