■王道カスタムを身近に感じられるランクル70
MTGカスタムのもう1台は、ランクル70だ。カスタムコンセプトは「昔ながらのランクル復活」だという。
ジャオス製のリアラダーは、あえて2014年の30周年復活モデルに合わせて作られたものを流用した。
現行型にもピタリと合うという。足をかける場所には、手製の滑り止めが付いていて、細かな職人魂を感じる部分だ。ルーフキャリアやサイドステップを取り付け、タイヤはトーヨーのオープンカントリーM/Tに変更。
フロントシートはレカロのエルゴメドシリーズを採用している。確かにこういう70が、90年代には山ほど走っていた。
リアハッチを開けると、そこには使いやすそうな棚が登場。車両製作担当者が、ホームセンターで材料を集め、DIYで作ったらしい。ランクル70だからこそ、オーナーが手作りしたパーツが良く似合う。
担当者は今回のランクル70について、こう話す。
「ランクル70は、オーナーが完成形を夢見ながらカスタマイズしていくもので、私たちが完成形を作り上げるものではない。だからこそ、カスタマイズのベースとなり、シンプルで70の素性を壊さないカスタムにしている。これがMTGの提案です。」
今後は未着手な足回りもカスタムしたいというが、「乗用車登録で3年の車検が残っている。構造変更すると、車検残がもったいないから時期を見て製作します」とのこと。
こうしたところが現実的で、真似したくなるものMTGスタイルなのだ。今回のランクル70は、ディーラーに初期配車された2台のうちの1台。新車の注文がすぐに受け付けられなくなってしまい、
試乗車にすることもできなかったため、このオートサロンで日の目を見せてあげたかったと語っていたのも印象的だった。
新車の流通量が少なく、オートサロン出展車も苦労してかき集めたクルマの一つだ。注文・販売に苦悩する、トヨタディーラーの苦労も垣間見える。
トヨタディーラーとして、カスタムのOK・NGの線引き行い、ユーザーに役立つ情報を提供し続ける宮城トヨタグループ。
この心意気で10年以上オートサロンの場に立ち続けるのは、いぎなりすごくてまぼいっちゃ。(※いぎなりは「とても」の意、まぼいは「カッコイイ」の意、どちらも宮城弁)
宮城トヨタグループのカスタマイズは、毎年進化を続けている。また来年のオートサロンでも、ユーザーファーストな「提案」を見せて欲しい。
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