2代目カローラフィールダーは今思っても作り込まれたコンパクトワゴンだった。当時、実際に広報車を乗ってみて個人的にそう思わされたのだが、この時のことを思い出してみた。
文/ベストカーWeb編集部、写真/トヨタ、TRD
■世界初の「ワンタッチ格納リアシート」を採用
2代目カローラフィールダーは2006年10月にFMCを受けて登場したコンパクトワゴン。初代モデルと同様、CMキャラクターは木村拓哉が起用されていたのは別にいいとして初代フィールダーよりも中身は格段に進化していた。
2代目カローラフィールダーのボディサイズは全長4420×全幅1695×全高1470~1520mm、ホイールベース2600mm。ホイールベースこそ同じだったものの、初代から全長が35mmアップ。
パワートレーンも初代とほぼ同様、直4の1.5Lと1.8Lのラインナップだったのだが、1.8Lはそれまでの1ZZ-FE型から新世代の2ZR-FEに換装(スポーツDOHCの2ZZ-GEやディーゼルは設定されず)。さらに2010年には1.8Lエンジンがバルブマチックを採用した2ZR-FAEに換装されている。
また、トランスミッションも先代の4ATからスーパーCVT-iに変更され、進化している。
何といっても特徴的なのは、ワゴンとしての使い勝手を徹底的に磨いてきており、ラゲッジからワンタッチでフルフラットにすることができる世界初の「ワンタッチ格納リアシート」を全車に標準装備していたのもポイントだ。
■乗り味が非常にしっくりくるのが2代目カローラフィールダーの美点
プラットフォームはCセグ用のMCプラットフォームを改良したものを採用。ちなみに初代カローラフィールダーはセダンのカローラアクシオからデザインを先行していたのだが、この2代目からはフィールダーが先行デザインで開発されていた
ベストカー本誌での撮影に広報車を借りてきて1.8L車を運転したのだが、これが想定していたよりも非常にいい仕上がりだったのに驚かされたことをよく覚えている。何というか、道具感のない「しっかり作り込まれたワゴンモデル」といった感じでハンドルを握っていて「あ、これいいクルマ!」と思ったものだ。
個人的には実際の内外装の質感も価格以上だと思っていたし、運転していてすべてが必要十分以上だった。それを裏付けるように、当時のカローラフィールダーの販売は非常に好調で、日本のユーザーが改めて慧眼であることを同時に実感。
ちなみに2010年4月には1.5L車にインタークーラーや専用ECU、IHI製ターボ(最高出力150ps/最大トルク20.0kgm)を装着したTRDのコンプリートモデル、カローラフィールダーGT(TRDターボ)も発売された。
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