なんで軽自動車って輸入しないの!? 知れば納得の意外な[理由]とは

なんで軽自動車って輸入しないの!? 知れば納得の意外な[理由]とは

 国産車、輸入車、様々なモデルが販売されている日本の自動車市場。その中でも、各種コストの安さから人気が高いのが軽自動車だ。しかし、軽自動車はほとんどが日本の自動車メーカーからしか販売されていない。その理由はなぜなのか?そして過去にあった数少ない輸入車の軽自動車をピックアップして振り返ってみよう。

文:西川 昇吾/画像:ホンダ、ベストカー編集部

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なぜ輸入車メーカーは軽自動車を作らないのか?

ホンダ N-VAN e:。国内での軽自動車の戦いは日々激化している
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 軽自動車のほとんどが国産車な理由は、軽自動車という規格が日本独自の規格だからだ。ボディサイズや排気量などが決められており、それを上回ると普通自動車となる。小さなサイズの規定内に収まったモデルは、軽自動車として扱われる。

 現在の日本では、軽自動車になると税金や保険料など維持費が安くなるような税制度やシステムとなっている。だから軽自動車が人気なのだ。

 このサイズが日本独自の規格であるため、輸入車では軽自動車は少ないのだ。基本的に輸入車メーカーは既存のモデルをそのまま日本に持ってくる。

 もちろん、法規対応や右ハンドルなど「日本仕様」な部分はあるが、日本の独自規格となる軽自動車と合わせるとなると、モデルを一から作らなければならない。

 日本市場の市場規模が大きくて、ライバルが少ないのであれば、軽自動車を輸入車メーカーが新しく作って導入してもビジネス的にアリだと言える。

 しかし、日本市場では多くの軽自動車を作る日本の自動車メーカーがいるし、市場規模もそこまで大きくはない。だから輸入車メーカーは軽自動車を作らないのだ。

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■軽自動車なのに64PSオーバーの最強軽自動車、ケータハム170!! 

ケータハム セブン クラシック。ごく稀に見かけた際には、おおっと声が出てしまう
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そんな訳で現在の軽自動車のほとんどが国産車だが、唯一の軽自動車がある。それがケータハム170だ。その先代モデルとなるセブン160から軽自動車として販売されていた。

 スズキ製の660ccエンジンを搭載し、ボディサイズも軽自動車の規定内となっていて正真正銘の軽自動車なのだ。全長は軽自動車規格に合っていたが、この160を登場させるとき、フェンダーやタイヤをナローにして軽自動車規格に収めたのだ。

 元々のボディサイズが小さなケータハムだから軽自動車を作れたというのもあるが、少量生産のメーカーであるが故にこのような冒険的なチャレンジができるのもあるだろう。

 しかしながらセブン160の登場当時で価格は400万円ほどとなっていて、購入金額は軽自動車離れしている。

 そのほか軽自動車と異なるポイントと言えば最高出力だ。基本的に日本の軽自動車は64PSとされているが、ケータハムは輸入車であるため自主規制に捕らわれておらず現行の170では85PSを発生している。

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■最後は軽の枠から外れたが…軽の輸入車と言えばスマートKでしょ!! 

スマート シティ クーペ。コンパクト感は軽自動車と何ら変わりない
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軽乗用車として実用的なモデルもかつては存在した。それがスマートKだ。1998年に軽自動車の規格が変わり軽自動車のサイズが大きくなったことで、登場することができたモデルと言える。

 元々、コンパクトなスマートであったが、軽自動車の全幅は1480㎜までと決められている。この幅に合うようにリアトレッドを小さくして、1515㎜のスマートを専用のリアフェンダーを製作して全幅をナロー化。これで日本市場において軽自動車として販売できるようになったのだ。

 エンジンが0.6Lで元々小さなスマートだから出来たワザと言えるが、2001年に登場し、ベースとなったスマートフォーツーのマイナーチェンジによってエンジンが0.7Lになってからは軽自動車として存在することが出来ず、2004年頃に販売が終了したモデルライフの短いモデルであった。

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