2022年6月29日、講談社ビーシーから『FENEK(フェネック)』が12年ぶりに復刊し、発売された。「懐かしいな」と思ってくれる方もいれば「何それ?」と思う方もいるだろう。復刊した『フェネック』については、のちほど説明するにして、「そもそも『FENEK』とは何ぞや?」を話しておきたい。
文/FENEK編集部、写真/FENEK
【画像ギャラリー】撮りおろし写真満載!! クルマでアウトドアへ出かける際に必携の一冊!!(11枚)画像ギャラリークルマだけでもキャンプだけでもない「遊び」の専門誌
いまから約30年前、『FENEK』は「RVで野遊びを楽しむ!」というコンセプトで1991年に創刊された。当時はオートキャンプブーム全盛期で、1996年にはオートキャンプ人口がなんと1580万人に達している。それほどの隆盛を迎えていながら、キャンプのその先にあるアクティビティ(『FENEK』では野遊び)をRVとセットで特集するという雑誌はあまりなかった。
オートキャンプで満足ということもあったろうし、キャンプや釣りや料理、トレッキングなどのアクティビティはそれぞれ専門誌があったという事情もあったろう。
もうひとつ、当時の『FENEK』の特徴は、拾い物や探し物、いわゆる「捕り物」にこだわったこと。年がら年中、編集部員が砂金採りやヒスイ拾い、ヘボ(はちのこ)獲りや天然ウナギ釣り、自然薯掘りにオオクワガタ採りなどを体験し、ページを作っていた。
編集長が厳しい方で、「手ぶらで帰ってくるな」という編集方針だったこともあり、当時「不夜城」と呼ばれ、徹夜続きだったベストカー編集部員よりも、追い込まれていたという証言も残る(笑)。
ところで、「フェネック」(英名はFENNEC)は北アフリカや中東の砂漠地帯に生息する世界最小のキツネの名前で、大人になっても40cmくらいにしかならないから小型犬とほぼ同じ大きさ。その一方で耳が約15cmとやけにでかく、そのアンバランスさが可愛さにつながっている。
サハラ砂漠に取材に出かけた初代編集長が、たまたま出会った愛くるしいキツネに一目ぼれして作ったのが『FENEK』だったわけだ。
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