別冊ベストカー『Fun to Drive! TOYOTA クラウン SPECIAL』が好評発売中です(税込1500円)。いよいよ「エステート」が発売開始になり、改革クラウンのフォーメーションが完成。それを機に作った「丸ごと1冊クラウンだらけの別冊」です。その本の中から注目記事をピックアップしてお送りします。
文:小沢コージ、塩見 智/写真:ベストカーWeb編集部
【画像ギャラリー】ラゲッジ広っ!! [クラウンエステート]最後に登場しただけのことはあるぜ!!(14枚)画像ギャラリー「本命」の登場はやはり最後か! ポップでカッコいい総合力が光る 小沢コージは【エステート】を選ぶ
帯に短しタスキに長しの4兄弟ながら、選ぶならエステート。一番最後なのも、最初に出したらコレばっか売れちゃうからでしょ? とか思う(笑)。
キモは広さと総合力。クロスオーバーはカッコよくパワフルなスポーツHEVも選べるけど、サイズの割にラゲッジ狭め。スポーツは凝縮感あるけど、走りに特化し過ぎてバランス悪し。セダンはFRボディのしっとり走りはいいけど、全長5m超はデカすぎだしどこかジジむさい。
その点エステートは、かつての霊柩車みたいなクラウンワゴン臭は皆無で、ポップでカッコいい。同時に全長4930mmはクロスオーバーと同一で全幅が40mm広いだけなのにスペース効率はダントツ。SUV並みに使える。
前後ともシートは大きいのにラゲッジは広く、さらに 2列目を畳むと大人1〜2名が車中泊できるダブルサイズのスペースが広がる。車中泊も快適で楽勝!
パワートレーンは2.5LのHEVメインでスポーツHEVは選べないが、充分に速くモード燃費も恐らく20km/L超え。唯一残念なのは3列シート車の設定がないこと。ヘタするとマツダCX-80の敵になれる実用性をも持っているのだ。
■次点/クロスオーバー
全長4.9m超えはデカすぎだが、ギリギリ立体駐車場にも収まるクロスオーバーもいい。好燃費の2.5L HEVで充分。
根本から異なる成り立ちで登場! このダイナミックな挑戦にしびれる 塩見 智は【クロスオーバー】を選ぶ
間髪入れずクロスオーバーと答えたい。現時点でエステートには乗っていないが、事前情報から判断するに回答を揺るがすものではない。
なぜクロスオーバーか? もちろんスタイリングや動力性能に納得したのもあるが、何より最初にクラウンを打ち破ったクラウンだからだ。
1955年に登場して以来、このビッグネームは何度か顧客層の若返りを図るべく前作までの傾向を打ち破るモデルを登場させた。スピンドルシェイプ世代やモノコックになった世代、それにゼロクラウンなどが思い浮かぶ。
けれども、クロスオーバーは根本から異なる成り立ちで登場した。エンジン横置き、リアモーター駆動、そもそもセダンじゃなくクロスオーバーとして登場した。
車名以外ほとんど受け継いでいない。こんなのクラウンじゃない存在に、クラウンの名を与えることで、この先も生きながらえさせようとしている。この挑戦にしびれた。
それに、2.4Lターボハイブリッドユニットを搭載するRSのやんちゃさ、といったらどうだ。まさか団塊ジュニアの自分が「いつかはクラウン」と思うようになるとは思わなかった。
■次点/セダン
正常進化したらこうなるはずという存在のセダンが次点。伸びやかなスタイリングは日本の路上で独特の威厳を見せる。
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