水野和敏が初めて明かすGT-R開発秘話 新たなプレミアムカー戦略の序章としてGT-Rを開発したのだ『別冊ベストカー 水野和敏が斬る!!』で激白

水野和敏が初めて明かすGT-R開発秘話 新たなプレミアムカー戦略の序章としてGT-Rを開発したのだ『別冊ベストカー 水野和敏が斬る!!』で激白

 プロフェッショナル・エンジニアの立場から、常に厳しい視点で自動車評価をする水野和敏氏。水野氏と言えば、日産GT-Rの開発エンジニアとして知られる。水野氏がいなければ現在の日産GT-Rは存在しえなかったと言っても過言ではない。

 そんな水野氏が初めて明らかにしたGT-R開発の背景。水野氏はどのような思いをもってGT-R開発のプランを立てたのか? 本人だからこそ語れるその背景とは?

文、画像/ベストカー編集部

GT-RのPMプラットフォーム・パッケージは世界で勝負するプレミアムカー戦略の序章だったのだ

2010年10月、GT-RのMY2011発表時の水野和敏氏
2010年10月、GT-RのMY2011発表時の水野和敏氏

 その核心に迫る一節を紹介する。

===(本書より引用ここから)===

 私にはPMプラットフォーム商品群の構想がありました。

 FMプラットフォームはスカイラインクラスのミッドサイズカー向けです。欧州車でいえばBMW3シリーズやベンツのCクラスに相当し、5万ドルクラスのクルマです。スポーツモデルであればポルシェボクスターに対抗するフェアレディZです。

FMパッケージ・プラットフォームの中核車種として開発したV35型スカイライン。北米でBMW3シリーズやベンツCクラスと対抗するカテゴリーとして開発したと水野氏は言う
FMパッケージ・プラットフォームの中核車種として開発したV35型スカイライン。北米でBMW3シリーズやベンツCクラスと対抗するカテゴリーとして開発したと水野氏は言う

 インフィニティを世界で確固たるブランドとして確立させるには、ベンツSクラスやBMW7シリーズと競い合える10万ドルクラスの新次元のプレミアムサルーンが不可欠です。スポーツカーで言えば、日産GT-Rで対抗させたポルシェ911のような関係性です。それらを実現させる母体として開発を進めたのが、統合型PMプラットフォーム・パッケージだったのです。

トランスアクスル方式を基本としたPMプラットフォーム・パッケージはGT-Rから市販モデルとしたが、4ドアサルーンやSUVへの展開を当初から計画していたという
トランスアクスル方式を基本としたPMプラットフォーム・パッケージはGT-Rから市販モデルとしたが、4ドアサルーンやSUVへの展開を当初から計画していたという

 PMプラットフォーム・パッケージのプレミアム性や超ハイパフォーマンス性、法規定を超えた次元の安全性、さまざまな車型に適用できる編集性を世界にアピールするスタートとして、最初に開発したのがR35GT-Rだったのです。

 つまり、R35GT-Rは「それだけ」を開発したのではなく、PMプラットフォーム・パッケージ商品群の先兵として、確かなブランドイメージを創りだす役割があったのです。

===(本書より引用ここまで)===

 さらに深層に切り込んでいくのだが、それはぜひとも本誌にて!

【商品概要】
『カリスマエンジニアが自動車評価の神髄を伝える 水野和敏が斬る!!』
定価:本体1500円(税別)
発売日:2023年10月24日
判型:B5判
ページ数:96ページ
ISBN978-4-06-533558-1
発行:講談社ビーシー/講談社

【画像ギャラリー】水野和敏が初めて明かすGT-R開発秘話 新たなプレミアムカー戦略の序章としてGT-Rを開発したのだ『別冊ベストカー 水野和敏が斬る!!』で激白(3枚)画像ギャラリー

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

S-FR開発プロジェクトが再始動! 土屋圭市さんがトヨタのネオクラを乗りつくす! GWのお得情報満載【ベストカー5月26日号】

S-FR開発プロジェクトが再始動! 土屋圭市さんがトヨタのネオクラを乗りつくす! GWのお得情報満載【ベストカー5月26日号】

不死鳥のごとく蘇る! トヨタS-FR開発計画は再開していた! ドリキンこそレジェンドの土屋圭市さんがトヨタのネオクラシックを一気試乗! GWをより楽しく過ごす情報も満載なベストカー5月26日号、堂々発売中!