最近の自動車関連ニュースから気になるものをピックアップし、自動車評論家の片岡英明氏に分析していただくこの企画、ここでは現代に合わせてアップデートしつつある自動車メーカーの人事制度についてお伝えする。
※本稿は2024年10月のものです
文:片岡英明、ベストカー編集部/写真:AdobeStock(トップ画像=NicoElNino@AdobeStock)
初出:『ベストカー』2024年11月10日号
■旧来の仕組みを見直し能力に応じての評価へ
昨今、クルマ業界内では人事制度の見直しを進める企業が増えてきているとのことです。トヨタやいすゞ自動車などはすでに能力に応じた評価システムを導入済みで、今後さらに改革が進んでいく見込みです。
●片岡氏のコメント
これまで日本の企業は、配属する部署を上から押し付ける代わりに定期昇給を基本とし、定年まで働くことを保証していた。人事制度を見直そうという動きは当然のなりゆきだ。
従業員が成長や働きがいを実感できる環境を整えないと、この先のグローバル競争に勝ち残れない。トヨタやいすゞは2024年4月から能力に応じた評価などの仕組みを導入し、年次や学歴を評価の要素から除外した。
スズキも能力と業績を分けて評価する仕組みを採用する。2輪メーカーのヤマハも、2025年1月から年功序列を廃止するとともに飛び級の仕組みも導入する。これまで培ってきた高い技術力に、一人ひとりの能力を最大化できる環境が整えば鬼に金棒だね。
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