■いい音を聞かせる手法もいまどきは大変だ
スポーツ系のクルマにとって、性能に関係なくてもサウンドは気分を盛り上げるための重要な要素だ。しかし、音量規制は年々厳しくなっており、マフラーから出る排気音でドライバーを楽しませることは非常に難しくなっている。
86&BRZは「排気音がダメなら吸気音でいい音、楽しい音を出そう」という狙いで、マレーのサウンドクリエーターを採用。結果、空吹かしでの「いかにもエンジンが空気を吸っている」という吸気音や、中高回転域でのクオーンという気持ちいいエンジン音を聴かせることに成功。
このシステムはアフターパーツを使って音を調整もできるほか、似たシステムはロードスターやFR系のレクサスのエンジン車にも採用されている。
●こだわり度=120
■スーパーカーはキーにも「世界」が必要!
スーパーカーのキーは最近主流になりつつあるカードキーではなく、普通のキーなのが相場だ。
過去に見たフェラーリ348のキーはフェラーリのマークが入っているだけの非常に安っぽいものだったが、「これがフェラーリの世界なのかな」と感じたものだ。
レクサスLFAの場合も普通の形のキーに別体でキーレスのリモコンがあるという古めのものだが、キーはカーボン製! 価格は40万円とも60万円ともいわれている。
エンジン始動もキーをイグニッションに差して、ステアリングスポークにあるスタートボタンを押すという、LFAだけのこだわりあるものとなっている。
●こだわり度=90
■四輪操舵の進化でハンドリングの常識も変わる?
低ミュー路でもビックリするようなスタビリティを発揮してくれるP-AWS。こいつは凄いゾ!
1987年に3代目プレリュードで四輪操舵を市販化し、しばらくは進化させていたものの、とうの昔に四輪操舵をお蔵入りにしてしまったホンダだったが、次期レジェンドで四輪操舵を復活させる!
プレシジョン・オールホイールステア(P-AWS)と呼ばれる新しい四輪操舵は通常の四輪操舵機能に加え、左右の後輪のトー(タイヤを上から見た角度、ハの字になっていればトーイン、その逆ならトーアウト)を独立してコントロールできる電動伸縮アームも備える。
簡単に言ってしまえば、オンザレールの軽快なハンドリングと高いスタビリティを両立するうえに、ハンドリングを決める際の最後の重要な味付けであるトーも変化できることで、セッティング幅も広がるという夢のようなシステムだ。
トーを変化できるだけに、もしかしたらスピード域によってトーも変え、トーでも燃費重視やスタビリティ重視といったセッティングができるのかもしれない。沈黙が長かっただけにこだわり方も猛烈だ!
●こだわり度=100
■レクサスはエンジンへのこだわりも桁違い
日本車のフラッグシップの1台であるレクサスLSのV8エンジンは、手組みでこそないものの、高い精度を得るため猛烈なこだわりを持ちながら丹精込めて生産されている。
その一例として挙げられるのがクランクシャフトやカムシャフトの鏡面仕上げだ。これは完全な回転バランス(≒スムースさ)を実現するためのもので、高度な生産技術を駆使しミクロン単位の精度で磨かれる。
さらに生産工程の最終段階では、専門の職人が「異音が出ていないか?」を聴診器! を当てて確認するという念の入れよう。もちろん自分のものにできる人はかぎられるが、これだけこだわったエンジンを味わえる人は幸せ者だ。
●こだわり度=150
【画像ギャラリー】MT、塗装、ステアリング、エンジン、GT-R…… もの作り王国日本・日本車のこだわり(2013年版)(13枚)画像ギャラリー
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