ええっ!? 新潟県警のGTOパトカーがなぜか愛知県警の視閲式に登場。全国に2台だけのレアパトが共演

■ハイパワーパトカーが全国で活躍したバブル期~平成の終焉

 冒頭に紹介したように、かつてはハイパワーなスポーツタイプのパトカーが国費(国の予算)で導入されていた。Z31やZ32フェアレディZ、R32スカイラインGT-R、レガシィやインプレッサなどがあり、その存在感で速度違反の抑止力、また警察の広報車として活躍してきた。

2001~02年年度で国費配備されたギャランVR-4。大阪府警や神奈川県警などにも存在した。GTOと同様、バグガードが装備されていたが、足助署に配置となり外された
2001~02年年度で国費配備されたギャランVR-4。大阪府警や神奈川県警などにも存在した。GTOと同様、バグガードが装備されていたが、足助署に配置となり外された

 これらのパトカーは高性能な「高速II型」という枠で導入されてきた車種で、1980年初頭より設けられていた。当時のパトカーの主力といえば、セドリックやクラウン。高スペックな輸入車やスポーツカーが広まるなか、追尾にセドリックやクラウンパトカーではやや非力ということで、「高速II型」パトカーが導入されている。

 GTOパトカーも「高速II型」として国費で全国に配備された。

 愛知県警のGTOは後期型モデルで1996年度に導入、同型モデルが警視庁や大阪府警などでも配備された。

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■GTOパトカーにはバリエーションあり

 一方、フェンダーミラーが目を引く新潟県警のGTOは中期型で、1994年度に導入された。奈良県警や栃木県警などにも導入されており、いずれの車両も当時は一部の県でレーダーを搭載するなど、積極的に取り締まり活動を行っていた。しかし、レーダー機器搭載により車内、特に助手席はより狭くなってしまい、大柄な隊員は苦労したという。

 R32GT-RやGTOなどの後は、RX-7やソアラ(覆面パトカー)、R34スカイライン25GT-T(白黒/覆面パトカー)や、先述したギャランVR-4やBL・BMレガシィが配備されたが、時代の流れもあり、マークX(覆面パトカー)の導入を最後にこの枠にスポーツカーなどの車種が入ることはなく、平成が終わった。

 時代の流れで順当に廃車となってしまったこれらのパトカー。愛知県警や新潟県警などのように熱心な担当者がいれば、いまも活躍するパトカーがほかにもあったかもしれない。なお、愛知県警・新潟県警のGTOは機会があれば再び何らかの形でイベントを企画したいとのこと。今後にも期待が高まる。

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