昭和漂う尖った走り!! [トヨタ]カローラレビン[TE71]がマジで良い件

非力なエンジンを補って余りある軽量ボディ

シンプルな印象のコクピット。ガラス面が広く前後左右の視認性が高いので初めて乗ったクルマとは思えない。基本、オリジナルを色濃く残すがステアリングはナルディ製にカスタム。ちなみにレビンにはパワステ機能はない
シンプルな印象のコクピット。ガラス面が広く前後左右の視認性が高いので初めて乗ったクルマとは思えない。基本、オリジナルを色濃く残すがステアリングはナルディ製にカスタム。ちなみにレビンにはパワステ機能はない

 高速道路に入りアクセルを踏む込むと、中速域のトルク感が素晴らしい。しっかりレッドゾーンまで回してシフトアップすると、パワーバンドを外すことなく気持ちよく加速してくれる。

 非力なエンジンパワーを補うパフォーマンスを感じさせてくれるのは軽量ボディのメリットが大きい。

 軽い車重は、ブレーキングにおいても効果が絶大。ペダルを踏めば4輪が即反応して制動状態に入り、古さを忘れるほど安心感がある。

 空力についても鋭いフロントデザインと軽快なリア形状は、伊達ではない。スピードが上がっても直進安定性は破綻することなく風切り音も軽微。

 TE71型レビンは、昭和世代のクルマ好きに今も愛される名車だ。その理由は「軽快で楽しい運転操作」と「魅力的なデザイン」、「信頼性の高いメカニズム」にある。

 特にFRレイアウトによるドライバーとの一体感は、FF車では味わえない魅力がある。旧車で走りを楽しみたいユーザーにはぴったりの一台。

 しかし、現存する車両は少なく良好なコンディションのものを探すのは難しい。この個体はマジでおススメです!

【画像ギャラリー】あらゆる自動車に果敢に挑む挑戦者・チャレンジャー武井が「TE71」トヨタ カローラレビンに試乗(24枚)画像ギャラリー

2T-GEU型エンジン探索

レビンが搭載する2T-G型はヤマハ開発のDOHCヘッドと2T型のシリンダーブロックを組み合わせたパワーユニットの進化系。DOHCはトヨタ的には「ツインカム」と呼ぶ。エモい……
レビンが搭載する2T-G型はヤマハ開発のDOHCヘッドと2T型のシリンダーブロックを組み合わせたパワーユニットの進化系。DOHCはトヨタ的には「ツインカム」と呼ぶ。エモい……

 TE71型には3タイプのエンジンが用意された。スポーツモデルのレビンにはトヨタモータースポーツの歴史において実績のあった2T-G型を搭載。

 ヤマハ発動機が開発したDOHCヘッドと「パッションエンジン」と呼ばれた2T型のシリンダーブロックを組み合わせたパワーユニットの進化系だ。

 71レビン後期には昭和53年の排ガス規制をクリアするために開発したEFI(電子制御式燃料噴射装置)を採用。最高出力は115ps/6000rpm、最大トルクは15.0kgm/4800rpm。

 三元触媒が装着されパワーダウンも余儀なくされたが、カムシャフトのプロフィールを変更することで低中速域の力強いトルク感を維持した。

 カムシャフトが2本あることを世界的にDOHCと呼んでいたが、トヨタは独自の呼称「ツインカム」と名付けたことも1980年代では忘れてはいけないトピックでもある。

●1982年式 トヨタ カローラ・レビン 1600 APEX 主要諸元
・全長×全幅×全高:4240×1625×1325mm
・ホイールベース:2400mm
・車両重量:990kg(乾燥重量)
・エンジン形式:直列4気筒DOHC
・総排気量:1588cc
・最高出力:115ps/6000rpm
・最大トルク:15.0kgm/4800rpm
・ミッション:5速MT
・駆動方式:FR
・ステアリング:可変式ボールナット
・ブレーキ:前後)ディスク
・サスペンション:前)ストラット式 後)ラテラルロッド付4リンク
・タイヤ:前後185/70HR13(標準)
・新車時販売価格:134万3000円

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