豊田章男現会長(当時は社長)が、デトロイトモーターショーで「Supra is back」と力強い宣言を行ってから6年。トヨタのスーパースポーツであるスープラは、2025年をもって生産が終了されることに。わずか6年でお別れとは寂しくなるね。
文:小鮒康一/写真:ベストカーWeb編集部
【画像ギャラリー】2L直4×ハイブリッドが濃厚!? 次期型スープラの予想CGがコチラ!!(9枚)画像ギャラリー標準仕様の改良内容も魅力的
トヨタのフラッグシップスポーツモデルとして、2019年におよそ17年ぶりの復活を遂げたスープラ。
登場後も細かな年次改良を繰り返してきたほか、2022年4月には追加を求める声が多かった3ペダルMTを設定するなど、ユーザーの声を反映する改良も少なくなかった。
そんなスープラであるが、2024年11月に突如、一部改良と共に「ファイナルエディション」なる特別仕様車が発表され、このモデルを集大成として現行スープラの生産を終了するとアナウンスされたのだ。
今回の発表は「ファイナルエディション」の衝撃が大きいというのもあるが、実はベースモデル(3.0Lのみ)の改良も抜かりなく行われている。
パワートレインの変更はないものの、リア床下にブレースを追加してボディ剛性を高め、前後のスタビライザーブラケットにアルミ強化品を用いている。
さらにフロントコントロールアームのブッシュやリアサブフレームのマウントに強化ゴムを採用している。
そのほか、電子制御ダンパーの特性を見直してフロントスタビライザーを強化し、前後のキャンバー角の見直しを含む足回り全体のセッティングを変更し、EPSやクティブディファレンシャルの制御の最適化。
そしてフロントに大径化したブレンボ製ディスクブレーキを設定するなど、改良というよりもチューニングの域と言えるほどの変更がなされている(そのほか内外装にも手直し)。
【画像ギャラリー】2L直4×ハイブリッドが濃厚!? 次期型スープラの予想CGがコチラ!!(9枚)画像ギャラリーレーシングカーのような美しい佇まい
そしてファイナルエディションではここからさらに+35kW/70N・mという大幅なパワーアップやさらに強化されたブレンボブレーキ、サスペンションはKW製の減衰力調整式サスペンションや10mm拡幅したミシュラン パイロットスポーツ カップ2を搭載。
GT4の知見と風洞実験を重ねて開発したエアロパーツも与えられるなど、もはやナンバー付きのレーシングカーといっても過言ではないスペックとなっているのだ。
しかもファイナルエディションは6速MTのみの設定ということで、もしかしたら純然たるガソリンエンジンをピュアな3ペダルMTで操ることができるのもファイナルであるという意味が込められているのかもしれない。
ただこの前登場したばかりだと思っていたスープラが、もうファイナルエディションを発表したということで、衝撃を受けている人も少なからずいることだろう。
しかし冷静に考えてみると、2019年5月に発売されてからまもなく6年が経過するモデルということになり、ひと昔前であればフルモデルチェンジが実施されてもおかしくないタイミングと言えるのだ。
スープラは細かな年次改良がなされてきた一方で、見た目が大きく変わるフェイスチェンジを伴うマイナーチェンジがなかったことも古さを感じさせない部分だが、そういう意味では妥当なタイミングとも言えるのである。
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コメント
コメントの使い方エンジン借り物だから、本家の都合もありなのでは?