ベストカー本誌の過去記事から名企画・歴史的記事をご紹介する「ベストカーアーカイブ」。今回はeKスペース/デイズルークスのファーストインプレッションをプレイバック!(本稿は「ベストカー」2014年3月26日号に掲載した記事の再録版となります)
文:編集部/写真:佐藤正勝
■クラストップの思いやり空間で軽の“第4極”となれるか
「軽自動車でスズキ、ダイハツ、ホンダに次ぐ第4極の地位を確固たるものにしたい」。
三菱自動車の益子修代表取締役社長はこう力強く語った。その鍵を握るのがNMKV第2弾として2014年2月13日に発表されたeKスペース&デイズルークスだ。
eKワゴンが月販4000台と三菱を支えるモデルなだけに、人気の軽スーパーハイトワゴンカテゴリーに送り込むeKスペースは今後の社運を握る重要な基幹モデル。
そしてそれは日産も同様だ。デイズが月販1万4000台を売上げセレナ、ノートと並ぶ売れ筋商品となっているなか、さらなるシェアアップを図る意味でもデイズルークスは重要なモデルなのだ。
■どんなクルマ?
プラットフォームなど基本的なベースはeKワゴン&デイズ。そこから全高を155mm高め1775mmとしたスーパーハイトワゴンだ。
トピックは三菱&日産車では初搭載となるアシストバッテリー。これはスズキのエネチャージと同じく、減速時のエネルギーでオルタネータを回転させ発電。その電気を電池に充電する仕組み。
加速時の発電量を抑制し、燃費の向上に寄与。JC08モード燃費は26km/Lと省燃費。ただタント、スペーシアには及ばないのは残念。
エネチャージがリチウムイオンバッテリーに充電するのに対し、eKスペース&デイズルークスはニッケル水素電池に充電するという違いがある。
エクステリアでeKスペースとデイズルークスの大きな違いが出るのはグリル。特にeKカスタムとデイズルークスハイウェイスターではその違いが鮮明で、eKスペースカスタムは縦基調のグリルがアイデンティティになる。
■エンジンは走行性能にも配慮
エンジンもeKワゴン&デイズと同様の3B20型直3MIVECエンジンを搭載。eKワゴン&デイズでは、29.2km/Lというクラストップの低燃費の実現のため、NAでは登り坂などでパワー不足を感じる局面があったことも事実。
しかし、開発陣によれば「CPUのセッティングを変更し、eKワゴンよりパワフルになっている」とのこと。49ps/6500rpmというスペックこそ変わらないが、走行性能にも配慮。
このセッティング変更に関しては「eKワゴンでも既にランニングチェンジで(セッティング変更)を行っている」といい、ユーザーのパワーを求める声に応えたかたちだ。
■ユーティリティ性能はどう?
(1)は2名乗車+ラゲッジのシートアレンジ。27インチの自転車が積めるほど荷室は広い。(2)は4名乗車+リアシートを前方にスライド。これでも充分広い荷室だ。(3)の助手席シートバックテーブルは車内で食事もできる。(4)のように、前後をつなげたフルフラットも可能。
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