そういえば最後にワイパーのゴムを交換したのいつだっけ? 読者のみなさんも心あたりのある人が多いのではないでしょうか? オイルやタイヤ交換に比べて優先度が低い傾向にありますが、ワイパーもメンテナンスの重要な項目。今一度交換のタイミングを含めておさらいしていきましょう。
文:往 機人/写真:Adobe Stock、ベストカーWeb編集部
【画像ギャラリー】え!? そんなところにワイパーが!! かつてはヘッドライトやドアミラーにも(6枚)画像ギャラリー優先度が低いワイパーのメンテナンス
クルマに乗っていると、オイルやタイヤをはじめとするいろいろな消耗品の交換を行う必要に迫られます。
タイヤは普段から気にしていれば、摩耗具合が視認できるので交換時期が来たことが判断できますし、オイルは点検整備のときにオイルレベルゲージで量と色の変化で劣化を推測することができます。
逆に、劣化や摩耗の判断が難しい部分の代表がワイパーゴムではないでしょうか。ここではそのワイパーゴムの交換時期について少し掘り下げてみたいと思います。
【画像ギャラリー】え!? そんなところにワイパーが!! かつてはヘッドライトやドアミラーにも(6枚)画像ギャラリー必要なときに劣化していることが多いワイパーゴムのジレンマ
ワイパーは、当たり前のことですが、雨が降ったりホコリが付着したりしない限りは使用することはないでしょう。つまりそれ以外のほとんどの時間はお休みしているわけです。
使っていないのだから摩耗するわけがなく、劣化の心配をしていないケースは意外と多いのではないでしょうか。
しかし、いざ雨が降ってワイパーを作動させると、拭きムラが起こったりして視界確保には逆効果になってしまうことも少なくありません。
そうなると、「交換してから数回しか使ってないのに、肝心のときに役に立たないなんて」とやるせない気持ちになるでしょう。でもそれはある意味ワイパーの置かれた状況を考えると致し方ないと言えます。
通常、不使用時のワイパーは、ウインドウの下側で目立たないように待機しています。このときワイパーのゴムはガラス面に先端を密着させていて、いつでも動けば表面を拭き取れる状態になっています。
一方でゴムが密着している状態というのは、駐車中に降った雨の水滴や砂ボコリ、落ち葉などがそこに溜まりやすいカタチになってしまっているんです。
水滴は放っておけばいずれ蒸発して無くなりますが、ミクロな視点で見ると水分中の不純物が残留して、ゴムの表面を覆ってしまいます。これが積み重なると、徐々にゴムの弾力が効果を発揮出来ない部分ができてしまい、拭きムラが発生します。
【画像ギャラリー】え!? そんなところにワイパーが!! かつてはヘッドライトやドアミラーにも(6枚)画像ギャラリー砂ぼこりや落ち葉も大きな要因
また、砂ボコリはけっこうやっかいな存在です。砂粒を巻き上げた風に運ばれて雨の水滴と同じくワイパーとガラスの間にうっすらと堆積します。
そしてその状態でワイパーを動かすと、硬い砂粒がガラスとゴムの間で揉まれ、まるで紙やすりのようにゴムに擦り傷を作ってしまうのです。
それに気付かずにガシガシとワイパーを動かし続けると、場合によってはゴムだけでなくガラス表面にも傷を付けてしまう恐れがあります。
木の下に長期間駐車するような場合は、落ち葉や木の実の堆積も注意したほうがいいでしょう。落ち葉や木の枝が乾燥すると硬くなるので、砂粒ほどではないにしてもワイパーゴムを微細に変形させたりする可能性があります。
また、木の実はその成分が漏れ出してガラス表面に固着します。これがなかなかガンコで、ウオッシャー液では太刀打ちできないくらいに落とすのが困難です。
そしてもうひとつの敵が紫外線です。ゴムが劣化する要因はいくつかありますが、その代表的な原因が紫外線による硬化です。
青空駐車で陽に当たることが多い状況では、かなりの時間紫外線に晒されていることになり、ワイパーゴムの表面を少しずつ蝕んでいきます。状況によっては数ヶ月でゴムの表面の弾力を損ない、拭き取り能力を落としてしまいます。
このような要因によって、ワイパーのゴムは知らぬ間に劣化してしまうことが多いのです。
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