正直な話、今どきのクルマはどれをとっても走りが楽しい。しかし、見た目の印象から“アシ車”にカテゴライズされるモデルも数知れず。その潜在能力の高さをもっと知ってほしい! ということで、ここでは“実は走りも楽しいアシ車”にスポットを当ててみた。
文/FK、写真/トヨタ、日産、ホンダ
【画像ギャラリー】アシにしとくにはもったいない!! 走って楽しいアシ車は?(16枚)画像ギャラリー走りは軽快なのに燃費も抜群と一挙両得がうれしいトヨタのアクア
次の10年を見据えたコンパクトカーを追求し、高い実用性はもとよりハイブリッド専用車として圧倒的な低燃費・静粛性を低価格で実現したアクア。
2011年に登場した初代モデルはグローバルで約187万台の販売台数を記録し、約1240万トンにのぼるCO2を削減するなどサスティナブルな社会の実現にも大きく貢献している。
そんなアクアは、2021年7月に2代目がデビュー。その最大の特徴は“電動車らしい軽快で上質な走りと高い環境性能の両立”。
こと走りの面においては、初代モデルのニッケル水素電池に比べてバッテリー出力が約2倍に向上した世界初採用のバイポーラ型ニッケル水素電池によって、アクセルレスポンスの向上とリニアでスムーズな加速を実現している。
エンジン構成位置などの重量配分を最適化することで低重心化を図ったTNGAプラットフォームや、軽量でありながら高い剛性を備えたボディの採用によって安定感に優れた新たなコンパクトカーの走りの質も追求。
加えて、走行モードから“POWER+モード”を選択すると、アクセルペダルを緩めるだけで回生によって減速度を増大させ、滑らかに減速することができる快感ペダルをトヨタとして初採用。
アクセルとブレーキペダルの踏みかえ頻度を抑え、ドライバーの負担を軽減しつつ、意のままの走りを実現していることも見逃せないポイントとなっている。
それでいて、高効率の1.5リッターダイナミックフォースエンジンとアクアに最適化したHEVシステムによって、コンパクトカークラストップレベルの35.8km/L(市街地モード)という燃料消費率(WLTCモード)も達成。ガソリン代が高止まりしている昨今において、この低燃費ぶりは何ともうれしいかぎりだ。
日産・サクラの軽自動車らしからぬ力強い加速を体感せよ!
2024年度の国内販売で2万832台を記録し、2022年度、2023年度に続き、3年連続で電気自動車(EV)販売台数No.1を獲得したサクラ。
エクステリア&インテリアの洗練されたデザイン、小回りが利く軽自動車ならではの機動性、“技術の日産”を象徴する最新テクノロジー満載の先進技術の採用、日常使いには十分な航続距離に加え、軽自動車とはいえEVとしては購入しやすい車両価格やランニングコストなどが高く評価されていることは周知のとおり。
しかし、それ以上に注目すべきは“走りの良さ”にある。
なぜなら、一般的なガソリン軽自動車と比較すると約2倍となる195N・mの最大トルクが力強い加速を実現。
しかも、高度な制御技術によって、素早く滑らかな加速を実現していることから、非力な軽自動車が苦手にしがちな高速道路の合流なども無理なく、スムーズに行うことができるのだ。
また、ドライブモードも“Eco”、“Standard”に加え、“Sport”という3つのモードから選択可能なところも特筆点。
シーンに合わせたドライブが可能なうえに、アクセルペダルだけで車速を自在にコントロールできるe-Pedal Stepが搭載されており、加減速を繰り返す市街地走行や滑らかな減速が必要な雪道などでの運転をさらに快適で楽しいものにしてくれるのだ。
加えて、モーターの構造の最適化によって軽自動車としては最高水準となる静粛性を実現するとともに、バッテリーを床下に配置するEVならではの低重心化により車体の安定性を高め、段差通過時などにおいても高い乗り心地性能を提供。
クラスを超えた力強いEVの走りに、サクラが軽自動車であるということを忘れさせてくれることは間違いない。
コメント
コメントの使い方ハイボ-ラ電池のお陰だね。EVは停止からトルク最大だからね