重いから? 高いから?? なぜスライドドアはもっと普及しないのか?

今後は採用が広がる可能性も

 ただ、スライドドアに関しては、構造上の制約のほかにも、ドア本体が大きく重いことに加えて、重いドアがゆがむことを抑えるためにドア内部補強が必要となることで、ヒンジドアと比べて重量アップは避けられず、重量が増えれば燃費が悪化するし、ドアに補強を施すことで重心が上がるため運動性能も悪化、補強をドア内部に施せば、こもり音も発生しやすくなるため音振性能も悪くなるなど、簡単には採用できないという事情もある。

 しかしながら、ワゴンRスマイルが先陣を切ったことで、同じ軽ハイトワゴンのムーヴも、新型でスライドドア化されるなど、今後は採用が広がってくる可能性がある。少なくても、ワゴンRやホンダの「N-WGN」のスライドドア化は必須だろう。クルマを造る側としてはやっかいな装備であるスライドドアだが、ユーザーの利便性は高く、スライドドアを装備することで、クルマの商品力を大きく上げることができるからだ。

 また、トヨタが「リンク式パワードシステム」を投入したことで、今後はラグジュアリーカー界隈でも広がっていくことが考えられるし、さらに新たなドア機構の登場もあるかもしれない。今後に期待だ!!

新型ムーヴのスライドドア。写真を見る限り、スライドドアの開口部幅はタントよりも狭くなりそうだ
新型ムーヴのスライドドア。写真を見る限り、スライドドアの開口部幅はタントよりも狭くなりそうだ
ライバルにあたるスズキのワゴンRスマイル。軽ハイトワゴン界隈では初めてスライドドアを採用した
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【画像ギャラリー】超絶便利なスライドドア車でもっとも売れている コンパクトなボディにやさしさが詰まっている トヨタ「シエンタ」(15枚)画像ギャラリー

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