えーーっ!!! それアウトだったの!? 交通ルール「勘違いあるある」4選

その3「ゼブラゾーン」は走行してもいい? ダメ?

えっ!!! それアウトだったの!? 交通ルール「勘違いあるある」4選
ゼブラゾーン(導流帯)は原則として走行しても法的な問題はない。ただし、進路変更や合流で交通が錯綜しやすい場所に設置されているため、ゼブラゾーン内での無理な加速や減速、車線変更は事故のリスクを高める可能性がある

 よく右折レーン手前にある、白い斜線が白い枠線で囲まれたアレは正式名称を「導流帯」という。

 パッと見は「走ってはいけない場所っぽい」ので、ゼブラゾーンの形状に導かれるように右折レーンに入るクルマもいれば、「そんなの無視!」とばかりに後方からまっすぐ右折レーンに入るクルマもいる。

 結論から言うと、ゼブラゾーンは道路交通法で走行を禁止されている場所ではない。つまり、ゼブラゾーン上を通行しても違反ではないのだ。

 ただし、宮城県公安委員会のように、「ペイントによる道路標示の上にみだりに車輪をかけて、車両を運転しないこと」としている地域もある。ただ「みだりに」とあるので、ゼブラゾーン進入→即アウト! ではないだろうが、宮城県では多くの人が「ゼブラゾーンは走行禁止」が当たり前という。

 ゼブラゾーンは、「安全で円滑な交通を促すためにクルマが通らないようにしている部分」とされているが、ここで事故を起こした場合は「えっ?」な過失割合となることは知っておきたい。

 ゼブラゾーン上を走行して右折レーンに入ろうとしていたクルマ(A)と、その前方でゼブラゾーンに沿って右折レーンに進入したクルマ(B)が接触事故を起こした場合、基本の過失割合はA:B=30:70と言われ、進路変更を行った側のBのほうが過失割合が多くなるのだ。

 ただし、Aのゼブラゾーン走行によって過失修正が行われ、A:B=30〜50:50〜70となることが多いようだが……なんだか「えっ?」な感じではあるので、ゼブラゾーンに沿って通行する場合は要注意! といえるだろう。

その4 バス停で停車している路線バスは追い越してもいい? ダメ?

えっ!!! それアウトだったの!? 交通ルール「勘違いあるある」4選
バス停に停車中のバスは前方視界を完全に遮断する。バスの陰から乗降客が予期せず道路に飛び出す危険をはらんでいるため、追い越しは重大な事故につながる可能性が極めて高い

 出勤・通学時間帯でよく見かける停車中の路線バスをバンバン抜いていく行為。おそらくみんな急いでいるのだろう、バスがウインカーを出しているのに抜いていくクルマもいる……。

 結論から言うと、発進のためにウインカーを出している路線バスを追い越すのは「乗合自動車発進妨害違反」となり、道路交通法違反である。

 道路交通法では「乗合自動車の発進の保護」として、「停留所において乗客の乗降のため停車していた乗合自動車が発進するため進路を変更しようとして手又は方向指示器により合図をした場合においては、その後方にある車両は、その速度又は方向を急に変更しなければならないこととなる場合を除き、当該合図をした乗合自動車の進路の変更を妨げてはならない」とある。

 ギリギリアウト! なタイミングで追い越していくクルマも見かけるが、この時、万が一路線バスと接触したとなると、乗客がケガをする、接触しなくともバスが急ブレーキを踏んだために乗客がケガ……なども十分ありうる。

 自身の身勝手な行為が、人身事故につながりかねないということも認識してほしい!

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