モノフォルムシルエットの継承で思っている以上に似ているトヨタの新旧アクア
スタイリッシュなボディのなかにゆとりの室内空間をもち、爽快な加速感や軽快なフットワークを楽しむことができるコンパクトクラスのハイブリッドカーとして2011年12月にデビューしたアクア。
17年間に及ぶトヨタの量産ハイブリッドカー開発における知恵と技術を結集して世界トップの35.4km/L(10・15モード)という走行燃費を実現するだけでなく、エントリー価格もリーズナブルな169万円を実現。その販売台数は187万台を超えるビッグヒットモデルとなった。
2021年7月には2代目が登場。その際に大きな話題となったのは、高出力を誇るバイポーラ型ニッケル水素電池を駆動用車載電池として世界で初めて採用したことだろう。
初代が搭載していたニッケル水素電池に比べて、バイポーラ型ニッケル水素電池はバッテリー出力が約2倍に向上しただけでなく、アクセル操作への応答性が向上して低速からリニアでスムースな加速が可能となったのだ。
また、コンパクトなボディはそのままに、TNGA(GA-B)プラットフォームを採用することで高いボディ剛性と静粛性に加え、安定感のある走りも実現。
加えて、ボディサイズはそのままにホイールベースを初代に対して50mm延長して居住空間や荷室空間を拡大することで、利便性を向上している。
一方、エクステリアの目を向けると丸みを帯びたフロントフェイス、より切れ長になった印象を受けるヘッドライト、左右に張り出したリアフェンダーなどによりスタイリッシュな造形となったリアまわりなど、2代目では先進性を創造するデザインが取り入れられている。
しかし、新旧モデルはともにフロントからリアに向かって緩やかに滑らかに流れる曲線で結んだアクアらしいモノフォルムシルエットが特徴で、基本的なシルエットに大きな変更は与えられていない。それゆえに、ゼロとまではいかないまでも見た目においては大きな型落ち感はない。
新旧モデルともに上質感と精悍さを兼ね備えたデザインがCX-5の魅力
2025年7月に3代目となる次期モデルが欧州で公開されたCX-5。
魂動デザインや人馬一体の走りを継承・深化させた新型CX-5は欧州で2025年末、その他の市場で2026年中の発売を予定しており、続報は待つほかないが、そんなCX-5も初代と2代目でイメージが比較的似通っているモデルといえるのではないだろうか。
初めてSKYACTIV技術をガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、トランスミッション、ボディ、シャシーのすべてに採用して、上質で気持ちの良い走りと優れた燃費性能を両立させた初代がデビューしたのは2012年2月のこと。
力強くて機能的なSUVらしさと研ぎ澄ませたマツダらしい生命力と躍動感を表現したエクステリアデザインが採用された初代は当時のマツダデザインに共通するシグネチャーウイングを採用することで立体的かつ力強いフロントフェイスを実現。
また、クルマとの一体感が味わえるリニアで気持ちのよいパワーフィールのガソリンエンジン搭載車、4.0リッターV8ガソリンエンジン車なみの力強い走りを実現したクリーンディーゼルエンジン搭載車はともに人気を博した。
加えて、2012年と2013年には2年連続でSUV国内販売台数第1位を獲得。
2015年4月には世界累計生産台数が100万台に到達するなど、グローバルにマツダのカーラインナップを牽引する主力モデルへと成長したCX-5は2016年12月に“REFINED TOUGHNESS”(洗練された力強さ)をキーワードに掲げたフルモデルチェンジを行って2代目に進化。
“成熟した骨格”“品格のあるフォルム”“仕立ての良い質感”の3つを軸につくりあげられたエクステリアは、前後トレッドを初代から約10mm拡大しつつ無駄を削いだシンプルな台形フォルムによってスタンスの良さを強調。
フロントまわりもヘッドライトが薄くなり、精緻なパターンを採用したフロントグリルも立体感が与えられ、よりシャープな見た目に刷新されたが、基本的にはキープコンセプトということもあって型落ち感が少ない1台となっている。
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