タイヤトラブル予防策は?
夏場の高速道路を安心して走るためには、出発前の入念なチェックが欠かせません。まず確認したいのがタイヤの残り溝です。法律で定められた使用限界は1.6mmですが、3〜4mmの時点でも制動性能や排水性が低下するため、長距離走行前には余裕をもった交換を検討しましょう。
次に製造年の確認も重要です。タイヤは経年劣化でゴムが硬化するため、製造から5年以上経過したものは見た目が良くても性能が落ちています。サイドウォールに刻印された製造年週をチェックし、古いタイヤは早めの交換を。
空気圧の調整も忘れてはいけません。炎天下では空気が膨張して圧が変化しやすいため、出発直前にメーカー指定値に合わせて調整することが大切です。
ホイールナットの締め付けトルクも確認し、脱輪防止の対策を行いましょう。また、パンク修理キットやスペアタイヤの有無と状態を確認し、いざというときの備えをしておくことも欠かせません。
さらに、荷物の積みすぎはタイヤに大きな負荷をかけます。過積載を避け、必要最小限にすることでトラブルのリスクを下げられます。こうした基本的な点検を習慣化することが、安心してドライブを楽しむための第一歩です。
■予防のためのチェックリスト(出発前に必ず確認)
・タイヤの残り溝を点検(1.6mm以下なら即交換)
・製造年の確認(5年以上経過は早めの交換推奨)
・空気圧をメーカー指定値に調整(出発直前に実施)
・ホイールナットの締め付けトルク確認
・スペアタイヤやパンク修理キットの準備
・積載重量の見直し(過積載を避ける)
・長距離走行後は休憩時にタイヤの状態を目視確認
こうしたチェックを徹底することで、高速道路での突然のトラブル発生リスクを大幅に下げられます。
パンク時、タイヤ交換は何本にするべきか?
多くの人がパンクした場合、まず迷うのが「何本交換すべきか」と思うことでしょう。結論からいえば、クルマの駆動方式や残りのタイヤの摩耗度によって最適な本数は異なります。
例えば、前輪駆動(FF)車の場合、前輪に大きな負担がかかるため、片方がパンクした場合でも左右のバランスをとるため2本同時交換が推奨されることが多いです。後輪駆動(FR)車でも同様で、駆動輪側を左右セットで交換することで直進安定性が保たれます。
一方、4WDやAWD車ではさらに注意が必要です。これらの車種は4本のタイヤ外径が揃っていないと駆動系に過大な負荷がかかり、最悪の場合デフやトランスファーの故障につながります。このため、1本だけの交換は避け、4本同時交換が望ましいケースが多いといえます。
また、残りの3本がすでに大きく摩耗している場合や製造年が古い場合は、1本だけ新品にすると性能差が大きくなりかえって危険です。その場合も4本まとめて交換するほうが安全性の面で優れています。
こうした判断は費用面でも大きな差が出るため悩みがちですが、最優先すべきは車の安全と安定走行です。迷う場合はタイヤ専門店やディーラーでの点検・相談を受けるのが安心でしょう。
■1本交換で済むケース
・他の3本と摩耗や残溝が同等で、安全性が確保できる場合
■2本交換が望ましいケース
・前輪駆動(FF)、後輪駆動(FR)で摩耗の偏りがある場合。同軸2本を交換すると安定性が保たれます
■4本交換が必要なケース
・4WDやAWD車では、タイヤ径差が駆動系に悪影響を及ぼすため4本交換が望ましいです
・他3本の摩耗や劣化が進んでいる場合
タイヤ交換を判断する4つのポイント
タイヤ交換の必要性を判断する際は、いくつかの重要な視点があります。まず確認すべきは残り溝の深さです。法律では1.6mm以下が交換基準とされていますが、実際には3〜4mmの時点でも排水性や制動性能は大きく低下し、特に雨天時にはスリップリスクが増大します。
次に注目したいのが使用年数です。ゴムは経年で硬化し、見た目の溝が残っていても性能は劣化しています。製造から5年以上経過したタイヤは要注意で、10年を超えるとたとえ未使用でも交換推奨とされます。
さらに、空気圧の管理も見逃せません。夏場は気温上昇によって空気が膨張しやすく、逆に冬場は低下しやすいという特性があります。月1回程度は必ず空気圧をチェックし、高速道路走行前にはメーカー指定値に調整することが安心につながります。
最後に、走行条件による負担も考慮すべきです。長距離移動や高速走行、重量物の積載が多い場合はタイヤの摩耗が進みやすくなります。こうした使い方をしている車は早めの交換を検討すると良いでしょう。
■タイヤ交換を判断する4つのポイント
・残り溝の深さ:1.6mm以下は即交換。3〜4mmでも制動・排水性能が低下。
・使用年数:製造から5年以上経過しているタイヤはゴム硬化が進み要注意。
・空気圧管理:月1回以上のチェックを実施し、高速走行前後は必ず確認。
・走行条件:高速・長距離・積載が多い車は負担が大きく、早期交換が安心。
万一のトラブル時に頼れるサービス:JAFのタイヤ貸し出し
パンクなどで走行不能になっても、JAF会員であれば「応急用タイヤ貸し出しサービス」を利用できます。これは修理や正式交換までの一時的な移動を可能にするもので、お盆のような帰省や旅行中のトラブル対応に心強いサービスです。2024年には対象エリアも拡大され、より多くのドライバーが利用できるようになりました。
ただし、貸し出しタイヤの返却にかかる宅配費用などは利用者の実費負担となります 。修理・正式交換後、貸し出したタイヤを 宅配・基地返却・ディーラー預け等で返却(いずれも利用者負担) という形になります。




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