勝田貴元が今季2度目の2位表彰台! WRC屈指の人気を誇るラリー・フィンランドはトヨタ祭り!!

勝田貴元が今季2度目の2位表彰台! WRC屈指の人気を誇るラリー・フィンランドはトヨタ祭り!!

 今季はラリー・スウェーデンで2位になった後、好成績を上げられないでいた勝田貴元が完全復活だ! 欧州のWRCでも1、2の人気を誇る超高速のグラベル(未舗装路)イベントで、僚友ロバンペラに次ぐ2位は素晴らしい結果だ! ラリー・フィンランドはトヨタが1位から5位までを独占! ユバスキュラの街はトヨタ祭りとなった。

文:ベストカーWeb編集 写真:TGR、ベストカーWeb編集部

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シェイクダウンで最速タイムを記録し、リズムをつかむ

最終ステージを駆け抜ける勝田貴元。このパワーステージでもロバンペラに次ぐ2位だった
最終ステージを駆け抜ける勝田貴元。このパワーステージでもロバンペラに次ぐ2位だった

 全線のラリー・エストニアではリタイアを喫し、8戦で3度のリタイアと不本意な戦いが続いて勝田貴元が「ホームタウン」ともいえるフィンランドで完全復活を遂げた。

 2年前ラリー・フィンランドで3位に入った時も驚いたが、今回の2位はさらに価値があるものだ。地元のロバンペラにこそ負けたが、オジエやエバンスを上回る速さと安定感を見せたのだから!

 なんといってもシェイクダウン(試走)でトップタイムを記録し、リズムをつかんだことが大きかった。今季はタイヤのフィーリングがもうひとつ合わず、セットアップが決まらないことが、成績が上がらない原因と分析していたが、チームは勝田貴元の速さを認めていており、いずれ復調すると見ていたようだ。

 勝田はシェイクダウン後のコメントで「トップタイムはうれしいし、フィーリングもよくなってきた」と手ごたえを感じていたようだ。

安定した走りで徐々に順位を上げていく勝田貴元

冷静に自分に向き合い、自信を取り戻した勝田貴元は調子を上げてきそうだ
冷静に自分に向き合い、自信を取り戻した勝田貴元は調子を上げてきそうだ

 初日のSS1こそ7位だったが、2日目金曜日のSS6は雨が降りトリッキーな路面になるなか、果敢に攻めトップタイムを奪う。勝田にとっては記念すべき50回目のステージトップだ。その後も粘って順位を4位にアップ。

 3日目の土曜日は同じトヨタのオジエとエバンスと競り合う中、一歩も引かない戦いを見せる。ライバル、ヒョンデのヌービルとフォルモーがパンクで順位を落とし、2位に順位を上げた。

 最終日は3位オジエの追撃をかわし、2位のままフィニッシュ。しかもパワーステージ2位、スーパーサンデー3位で走り、2位の17ポイントと合わせ24ポイントを獲得し、チームに大きく貢献した。

 「最終SSでは100%プッシュしているわけではないのにタイムが出ていたのには自分でも驚いています。このような走りができれば、次のパラグアイやチリでもいい戦いができると思います」と本人が語るように尻上がりに安定した速さを見せたことで自信をつかんだようだ。

故郷に錦を飾るロバンペラ! 現地はトヨタ祭り状態!

ロバンペラは圧巻の走りを見せ、ラリー・フィンランド初優勝。ドライバータイトルでも首位エバンスに3ポイント差の2位に浮上
ロバンペラは圧巻の走りを見せ、ラリー・フィンランド初優勝。ドライバータイトルでも首位エバンスに3ポイント差の2位に浮上

 優勝は地元フィンランドのロバンペラが完勝! ラリー・フィンランド初勝利をどれだけファンが待ち望んでいたことがわかる、すさまじいばかりの大歓声を浴びていた。

 トヨタは1位ロバンペラ、2位勝田、3位オジエ、4位エバンス、5位パヤリとフィンランドはトヨタのお祭りになった。またWRC2クラスでは今季WRC初挑戦のラトバラが2位表彰台と貫録を見せ、ラリーチャレンジプログラム2期生の山本雄紀が5位フィニッシュと大健闘。次戦以降楽しみな結果を手にした。

 なお、エストニアでWRC初優勝し、フィンランドはWRC2で戦ったオリバー・ソルベルグは2日目にクラッシュし、デイリタイア。ラリーに復帰するも47位に終わった。

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