2025年1月に一部改良を受けたスズキ ソリオ。さぞや売れているだろうと思いきや、販売台数はライバルであるトヨタ ルーミーのおよそ半分……。そりゃルーミーはいいクルマだけどさ、みんなソリオのよさに気付いてないんじゃないの!?
※本稿は2025年7月のものです
文:吉川賢一、清水草一/写真:スズキ、トヨタ
初出:『ベストカー』2025年8月10日号
みなさん……「ソリオ」にも目を向けてください
トヨタのハイトワゴン・コンパクト「ルーミー」。派手な広告は打っていないが、直近の2025年5月の月販台数は8034台で2位! 大人気モデルだ。
もちろんルーミーが素晴らしいがゆえの数字だが、ルーミーのライバル車で、同等に素晴らしい出来ながら、販売台数でルーミーに後れをとっているクルマがある。スズキ ソリオだ。
こちらの同月の月販台数は4084台と、ルーミーの半分ほど。「販売力の差」こそあれ、ルーミーに負けず劣らずいいクルマなのになぜだ!? 『勝手に応援団』的なノリで、ソリオの魅力と実力を紹介していこう!
一部仕様変更で顔が激変したソリオ
スズキのハイトワゴン・コンパクト「ソリオ」と「ソリオバンディット」。同社の大ヒット軽自動車「ワゴンR」をベースに、全長と全幅を拡大した「ワゴンRワイド」を起源とするもの。現行型は「ソリオ」という名になってから4代目にあたる。
2020年に登場した現行型からは、小型乗用車のプラットフォームを採用し、大きく進化! これにより走行性能が磨かれたとともに居住性も向上。
そして2025年1月には一部仕様変更も実施された。目玉はフロントマスクを一新したこと。従来型よりも艶やかで堂々としたデザインとなったと筆者は感じる。
「一部」ではなく「多彩」な仕様変更!
この一部仕様変更では、パワートレーンも更新。従来型は1.2L、4気筒エンジンのガソリン車とマイルドハイブリッド車、ストロングハイブリッド車という全3タイプだったが、1月の仕様変更で変わった。
全グレードが、1.2L、3気筒エンジン+小型アシストモーターのマイルドハイブリッド車となった。これにより、燃費性能はWLTCモードで20.7~22.0km/Lを達成。従来型よりも10%ほど向上している!
安全性能の面でも、スズキ最新の衝突被害軽減ブレーキ「デュアルセンサーブレーキサポートII」が採用されたほか、車線維持支援機能も標準装備に。
ほかにも、
(1)低速時ブレーキサポートやブラインドスポットモニター搭載。
(2)先行車の停止に続いて自車も停止保持してくれるアダプティブクルーズコントロール(全車速追従機能)搭載。
(3)電動パーキングブレーキやブレーキホールドも上位グレードに採用。
と、今できうる限りのアップデートが投入されたといってよいだろう。
限られた室内空間だが空間活用が物凄く上手い
ソリオの魅力は何といっても、使い勝手のいい室内空間。ボディサイズは、全長3810×全幅1645×全高1745mm。ホイールベースは2480mmとコンパクトながら、空間効率がいい。
シエンタやフリードのように3列シートとせず、全車を2列シート車と割り切ったことで、乗員スペースは圧巻の広さとなっているのだ。
特に恩恵を受けているのが後席。前後スライド幅は165mmもあるので足は余裕で組めるし、後席シートも最大56度までリクライニングできるので、圧倒的なくつろぎ空間になる!
スズキの資料によると、ラゲッジに35Lクラスのスーツケースを5個積んでも後席のひざ前に余裕があるというから、相当広いことがわかるだろう。



















コメント
コメントの使い方レンタカーで何度か借りてますが、本当に完成度高いですね
欲をいえば荷室を50cmほどストレッチした追加車種が欲しいな~と
車中泊や釣りなどレジャー用途にもちょうどいいように思いますが
スズキというマイナーメーカーの為どんなにいい車でも売れないと言う謎
ソリオにトヨタマーク付いていたら爆売れしていただろう。でも、鈴菌の私はルーミーにスズキマーク付いていたらルーミー買うかもしれない(笑)
スズキは「軽」というイメージが付いちゃって、トヨタのエンブレムが付いている方が高そうなクルマに見える、という人が多いんだろうね。
ソリオをトヨタが売って、ルーミーをスズキが売ってたら結果は全く逆だったと思う。