非売である「5MTのミライースターボ」でラリーに参戦しまくる「ラリーバカ」の国沢親方。勝つことよりも楽しむことを目標に、ラリーチャレンジは「モータースポーツ初体験の若手」と走っている。今回は黒木美珠氏がコ・ドラにチャレンジ!!
※本稿は2025年7月のものです
文:国沢光宏、黒木美珠/写真:西尾タクト
初出:『ベストカー』2025年8月26日号
国沢親方のラリー学校・渋川 伊香保編
前戦の全日本ラリー飛鳥で望外の成績を得たけれど、いろいろな課題が出ていることも事実。
一番の課題はサスペンションである。ミライースターボの足回りはコペン用をそのまんま使っている。減衰力を低くすると、大きな入力で底付きしてしまう。かといって少し減衰力を上げたら、今度は動きが渋くなりストロークしない。
そこでハイエースでラリーを盛り上げているサンコーワークスの喜多見さんに乗ってもらうことに。するとどうよ!「車重に対してダンパー容量が大きすぎますね。ひと回り小さくしたらいいと思います」。
ということで4本とも交換することに。値段は今まで使っていたサスペンションの半額(10万円台の半ば)くらいで済むと思う。やはり「安く楽しめる」のが軽自動車のいいところ。パーツをグレードダウンして速く&乗りやすくなるのなら大歓迎である。では結果どうか?
実戦投入はラリーチャレンジ渋川 伊香保である。今シーズンはコ・ドライバーにいろいろな人を招き「初めてのラリー」を体験してもらっている。今回は「若手ジャーナリスト」として黒木美珠さんにコ・ドラ体験をしてもらうことになった。
ラリーチャレンジは世界でも珍しく、モータースポーツ初参加の人が多い入門ラリー。コースは安全性が高く、ドライバーさえ無理しなければリスク小。
加えてミライースターボなら参戦コストも低いため、私のサポーターの皆さんから出してもらっている浄財でカバー可能。私も現役引退は近い。それまでに可能な限り「自動車文化の華」であるモータースポーツをいろいろな方に伝えたいと思う。
もしかしてコ・ドラの才能があるのかも!?
コ・ドラ業務は私でも教えられるのだけれど、コペンを中心にラリーに参戦しているD-SPORTレーシングチームに上原あずみさんという神様みたいなメンバーがいる。
富士すその戦でもコーチを頼んだのだけれど「こんなにわかりやすく、楽しくコ・ドラの役割を教えられるのね!」と腰が抜けました。
おかげで黒木さんの「初めてのラリー」はカンペキ過ぎるほどでした。ミスコースもラリーあるある。私がカバーできなかっただけです。
初めてのラリーでペースノートをしっかり読めたうえ「自分が運転しているような感覚になり楽しかった! ミスコースは悔し過ぎるのでまた出たいです!」は上等だ。
そうそう。サービスはダイハツのメカニック育成チームに加え、日産自動車大学校の学生さん2人が担当した。ダイハツのテントに日産自動車大学校の桃太郎旗。
ダイハツのメカニックを見ていると上原さんと同じく丁寧に説明していた。運転手はジジイながら、汗かいてキビキビ動く若手を見ているとココロが温まる。皆さん楽しかったとのことで何よりでした。
ちなみに今回のハイライトは片輪走行。ギャラリー受けを狙いサイドブレーキ使いまくったら、逆バンクの縦目地に引っかかりフワッと浮く。
このくらいなら充分コントロールできる範囲なので私は何とも思わなかったけれど、黒木さん曰く「人生初の片輪走行でした」と大興奮! ギャラリーも大受け。いやいやラリーは楽しい! 次はどんな人に乗ってもらいましょうか!
気になるリザルトは80台中45位。もし途中のペナルティがなかったと考えれば37位だったから、クルマの性能を考えたら上々の出来ですね!










コメント
コメントの使い方最後まで仕事を全うせずに気を抜いた結果、レースでは致命的な20秒ものペナルティ。
年下で、しかも異性相手だと叱る事さえ逆に叩かれる時代だから有耶無耶になっているけれど
本気で取り組む同性同士だったら、これからの為に激しい叱責があったはず。その分を自分自身で実行しない限り、二度目三度目は起こる