TMS2007でのGT-R初披露も、忘れられない経験
もうひとつ、東京モーターショーとして忘れられないのが、2007年10月の東京モーターショー。日産のR35型GT-Rが世界初公開となった回です。
当時筆者は、日産自動車に開発エンジニアとして勤務していましたが、従事していたのは車両先行技術開発でしたので、GT-Rのプロトタイプカーに関しては、テストコースで偽装車を度々見かけたり、社内のウワサで聞くことはあっても、関与はおろか、その詳細を知ることもできない状況。それだけに、そのお披露目は、格別に嬉しい瞬間でした。
会場に登場したシルバーボディのR35 GT-Rの周りには、メディアやファンが殺到し、近づくことすら難しいほど。ブース全体が「国産スポーツカー復活」を祝福しているかのような熱気に包まれている状況は、クルマ好きとして非常に喜ばしく、一般客として会場にいた筆者にとって、忘れられない経験となっています。
東京モーターショーの話からはすこし話がそれますが、2008年にGT-Rがニュルブルクリンク北コースで量産市販車最速タイム「7分29秒3」を記録した際の日産社内でのイベントも、筆者にとって忘れられない瞬間です。記録達成の瞬間には地鳴りのような歓声が上がり、涙を流す人の姿も。あの場に立ち会えたことは、技術者としてもクルマ好きとしても、貴重な経験だったと思います。
リアルでみることに価値がある まだ行ったことがない人はぜひ!!
もちろんこれら以外の東京モーターショーも、会場の独特な雰囲気や空気感、レースカーのリアルな傷跡、そして煌びやかなコンセプトカーの造形など、全てが特別な体験でした。
近年は世界的にモーターショーのあり方が大きく変わりつつありますが、筆者にとって、憧れのクルマを目の前で見る体験は、いまなお心を揺さぶる瞬間であることに変わりありません。
ジャパンモビリティショーでは、その名称のとおり、クルマだけでなくさまざまなモビリティに関する展示が行われます。従来の「クルマ」に興味がない人であっても、未来の移動手段に関する展示には、興味があるという人は少なくないでしょう。
2021年の開催がコロナ禍によって中止となった際、オンラインでの開催も模索したそうですが、主催であるJAMAは「リアルで見てもらうことにこだわる」として開催を中止しました。やはり実際に目にすることには、オンラインでは味わうことができない感動があります。まだ行ったことがないという人は、ぜひ一度足を運んでみてください。
【画像ギャラリー】R35 GT-Rはここから始まった!! 起源となった2007年モデルをチェックする!!(21枚)画像ギャラリー






















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