2020年5月以降、全国のトヨタディーラーが統合され全系列店舗に
販売戦略や購入条件はどうか? ヤリスは特段の販売政策を設けていない。しかしながら2020年5月から、これまでのネッツ店専売から全国規模でトヨタ全系列店併売に移行するので「今のうちに可能な限り多くの販売台数を稼いでおきたいという思惑がある。
「ニューモデルにしては滑り出しから値引きを拡大させ、残価設定クレジットの金利を引き下げる扱い店が多くなっている」(首都圏ネッツ店)という状況にある。
ナビ、ETC付きの場合だと、車両本体から従来5万円を15万円引き、残価設定クレジットの実質年利は4%台から2.9%に引き下げたりしている。
一方、フィットは昨年の先行予約の立ち上がり時は車両本体からの値引きゼロを強調していたが、正式発売後は5万円引きを初回交渉の提示額としている。
残価設定クレジットの実質金利については2020年3月末までの決算セール期間中は1.9%と通常の3.5%を1.6ポイント引き下げている。
今後の展開はどのような状況が予想されるのか? 販売実績ではヤリスがネッツ店専売である4月末までの期間はフィットがリードするが、トヨタ全系列店併売に移行する5月以降になると、3倍以上のセールスパワーになるのでヤリスに軍配が上がる可能性が強い。
証言:首都圏ネッツ店営業担当者
「新型フィットと新型ヤリスはほぼ同じ時期の発売で、同クラスの量販戦略モデルなので直接対抗する強力ライバル車と捉えています。
ただ、滑り出しはヤリスの場合、下取り車はヴィッツやアクアなどの自銘柄が圧倒的に多いですね。
競合するケースは少なく、これからだと思います。新型フィットはシンプルな飽きのこないデザインで安定的に売れる印象があります」。
ヤリスよりヴィッツが優れているのは後席を中心とした室内の広さだ。走りや36.0km/Lという低燃費、クオリティではヤリスに軍配が上がる。安全対策はほぼ互角だろう。今後は販売力でヤリスがリードし続けるに違いない。
証言:首都圏ホンダカーズ営業マン
「新型ヤリスは2020年5月からトヨタ全系列店扱いになるので、セールスパワーで販売は引き離されるだろう。
2020年4月いっぱいは商品力でフィットがリードすると予想している。フィットがヤリスより優れているのはシンプルで飽きのこないスタイリング、室内の広さ、運転のし易さ、使い勝手の良さなどだ。
ヤリスは同クラスの低燃費、異次元の走りなどを強調しているがそれほどでもないと捉えています。
燃費はガソリンタンクはフィットが40Lなのに対してヤリスは35Lと小さいので、満タンからの走行距離はフィットの方がずっと長く走れる良さがあります。
いずれにしても、N-BOXのような大ヒット車になりそうなので期待しています」。
※値引き情報は時期、地域によって変動しますので参考程度にお考え下さい。
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