祝 A70スープラに22年乗り続けた「日本初のクルマ好き首相」誕生!!! ガソリン税&軽油引取税の暫定税率廃止 ヤード法……高市首相に望むこと

日本車の文化を守るため旧車を保護する法律をぜひ!

H(ヒストリックナンバー)が装着されているポルシェ356
H(ヒストリックナンバー)が装着されているポルシェ356

 さらに、旧車を長く乗り続けるクルマ好きの心を理解してくれそうな高市総理に要望したいのは、自動車税、自動車重量税の13年経過の重課税廃止だ。環境性能の高い最新車を優遇するというのはわかるのだが、CO2排出ということを考えれば、適切にメンテナンスをしながら一台に長く乗り続けるのもエコだと思うのだが……。

 新規登録から13年経過したクルマの自動車税の重課割合は15%。1000cc以下は4500円、1000cc~1500ccは5500円、1500~2000ccは6000円上乗せされる。

 自動車重量税は、新規登録から13年を経過してからの重課割合は自動車税よりはるかに大きく、39%も重課。1トン車は3200円、1.5トン車は9600円、2トン車は1万2800円重課。さらに、新規登録から18年を経過したクルマでは、13年経過以降の税額より約10%重課される。

 世界に目を向けてみると、ドイツでは「オールドタイマー」と呼ばれる制度が施行され、税金や車検制度上の優遇処置が設定されている。なかでも製造から30年以上経過した乗用車両については、「Hナンバー」と呼ばれる制度により優遇税制が受けられる。「H」とはドイツ語の“Historisch”、日本語では「歴史的」のHを意味する。「Hナンバー」の取得には高いオリジナル状態を維持していることが要求される。

 「Hナンバー」を取得すれば、排気量にかかわらず、年間の自動車税が一律に約190ユーロ(1ユーロ:170円換算で3万2300円、2025年10月時点)に抑えられ、「Hナンバー」車両は都市ごとに設定されている環境規制にしばられることがない。

 さらに「シーズンナンバー」という期間限定のヒストリックカー用ナンバーも用意され、年間の税金を12ヵ月で割り、使用月間分を掛けた額を支払うことで取得でき、「Hナンバー」と「シーズンナンバー」を組み合わせて、使用期間ぶんを税金として支払うこともできる。

 英国では現行販売車両の自動車税の課税基準は、CO2排出量と使用燃料の種類に応じて設定され、CO2排出量が少ないほど税金は安く、排出量100g以下は免税。一方、初年登録から40年以上経過した自家用車両は自動車税および車検(車両登録)が免除となる。

 フランスではCO2排出量により環境規制が厳しくなる傾向はあるとはいえ、自動車税に関しては、主に排気量を基準に課税する「課税馬力」を採用。基本的には車齢に関係なく課税され、ヒストリックカー(含むクラシックカー)のくくりは存在しない。一方、新車に比べて旧い車両は登録時にかかる費用が安くなり、10年落ちの車両であれば新車の半額程度になるようだ。

 2年に一度の車検が必要とされ、費用は新旧車ともに50ユーロ以下(8500円)。25年以上前のクルマに対しては、保有台数が多ければ多いほど割安になる。またナンバープレートとは別に、フロントガラスに車検合格のステッカーを貼っておかなければならない。

 ほかの欧州諸国でも、イタリアでは自動車税は燃費基準によって定められ、20年以上経過した車両は減税対象となり、30年以上で免除となるなど、総じて欧州では国によって違いはあれど、製造からおよそ20年以上経過した車両は、現状では自動車税が緩和される傾向にある。

 日本でも、旧車愛好家や地方で長く同じクルマを使い続けるユーザーの声を取り入れ、13年超課税を廃止し、整備状態や排出基準で評価する制度への転換が必要だと思う。

 さらに、欧州のように「ヒストリックナンバー」制度を導入し、文化的価値を持つ車両を優遇する枠組みを設けることで、日本独自の自動車文化を守るべきではないだろうか。

 今後、高市新政権が自動車関連の政策をどう進めていくのか、決まり次第、報告していきたい。

PR:かんたん5分! 自動車保険を今すぐ見積もり ≫

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

JMS2025に出なかった大物たちの行方は?最新の注目車対決10番勝負『ベストカー12.26号発売!』

JMS2025に出なかった大物たちの行方は?最新の注目車対決10番勝負『ベストカー12.26号発売!』

ベストカー12.26号 価格590円 (税込み)  あの「ジャパンモビリティショー2025…