日本では名車でも世界では迷車? “内弁慶”に終わった!? 国産車列伝

海外ウケしなかったアクの強さ

●日産 キューブ

日本では名車、世界では迷車? “内弁慶”に終わった!? 国産車列伝
2代目日産 キューブ。トールワゴンというコンセプトは先代から継承しているが、ボディデザインは大きく変更され、キュートなフォルムが人気を集めた

 日本と欧米諸国は政治や貿易において近しい関係にあるが、ことクルマに対する嗜好には大きな開きがあり、それが売り上げにも影響している。

 日産のキューブは1998年に登場したコンパクトトールワゴンで初代モデルも堅調なセールスを記録したが、特に後部ドアの左右非対称デザインなど、思い切った個性を盛り込んだ2代目(2002年)は先代を上回る大ヒットモデルとなった。

 その2代目キューブは2008年まで販売され、同年には先代のコンセプトを継承した3代目モデルが登場。この3代目から海外展開もスタートした。

 2009年からスタートした欧米市場でのキューブ販売だが、販売初期は良かったものの、すぐにセールスは落ち込んでしまい、欧州では2011年、北米でも2014年に販売が打ち切られた。

 キューブが海外で不発に終わった原因には、円高による現地販売価格の高騰やアシンメトリーデザインへの賛否などがあげられていて、同クラスのライバル車が多かったことも影響したといわれている。

 結局2015年には国内専売車に戻り、その国内でも2020年に3世代22年の歴史を終えている。

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パワーの違いが仇になる

●スバル レヴォーグ(初代)

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初代スバル レヴォーグ。レガシィツーリングワゴンの後継モデルだが、ホイールベースはレガシィより短く、全高も低く設定して国内事情にフィットさせた

 かつてのブームほどではないが、現在でも国内外で一定の人気を保っているステーションワゴン。

 スバルが販売するステーションワゴン(クロスオーバーSUV)・レヴォーグの初代モデルは、大型化したレガシィに代わるモデルとして2014年4月に登場した。

 レガシィの大型化は海外市場を意識してのものだったこともあり、当初レヴォーグは日本国内専売という扱いだった。

 スバルの狙いは当たって、初代レヴォーグは販売開始直後から好調な売れ行きを見せ、販売年の2014年には実質7カ月の販売期間にもかかわらず3万台以上が売れている。

 そして2015年には満を持して欧州での販売が開始される。

 しかし、期待の欧州では販売が伸びず、欧州での販売拠点であるスバルUKではセールスが低迷した。

 ステーションワゴン自体の需要はある欧州だが、レヴォーグの欧州仕様は販売開始当初で最高出力170psの1.6リッターターボモデルのみで、これは高速巡行の多い欧州ではいささかパワー不足という評価もあった。

 また、輸入車となるレヴォーグは欧州メーカーのライバル車に比べて価格も高く、割高感もセールスの足を引っ張ってしまった。

 2019年には燃費性能に優れた2リッター自然吸気エンジン搭載モデルも投入されるが、レヴォーグの売り上げ向上にはつながらなかった。

 2020年のモデルチェンジでレヴォーグは2代目に進化するが、こちらもまたほぼ国内専売モデルという位置づけになっている。

 海外でも高く評価される日本車でも、ちょっとした理由で販売を伸ばすことができず、それがメーカーのセールス担当者を悩ませることになる。

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