クルマのなかで唯一路面と接しているのがタイヤ。重要なアイテムであるタイヤだが、実はあまり知られていない知識も多い。今回は、知っておいて損はないタイヤに関する常識と非常識を紹介していこう。タイヤにも「人生」ならぬ「タイヤ生」があるのだ!
文:長谷川 敦/写真:スバル、トヨタ、ミシュラン、イラストAC、写真AC、Adobe Stock
【画像ギャラリー】タイヤ選びの真実 アップデートすべき旧常識(8枚)画像ギャラリー“タイヤ生”にかかわる常識とは?
●新品タイヤのグリップは完璧じゃない
人に人生があるように、タイヤにも始まりから終わりまでの“タイヤ生”がある。
工場から出荷され、まだ実際に使われていない新品タイヤは人になぞらえると赤ちゃんにあたるが、この新品タイヤを使用する場合には少々注意が必要になる。
それは、新品タイヤはまだ本来のグリップ力(摩擦によって路面に食いつく力)を発揮できないということ。
おろしたてのタイヤ表面には、成型時の金型から外すための離型剤が残っていて、これがタイヤと路面のグリップ力を減らす一因になる。
また、タイヤの表面(トレッド面)もツルっとした状態なので、離型剤がしっかり落ちて、表面が路面になじむまで慣らし走行が必要になる。
タイヤを新品に交換したら、しばらくは優しい運転を心がけて、タイヤをきちんと慣らしたい。
●溝が残っていればOK?
続いてタイヤ寿命末期の話で、トレッド面に溝が残っているうちはまだ使えるという話があるが、果たしてコレは本当なのか?
公道用のタイヤにはスリップサインが設けられていて、スリップサインの高さまでトレッド面が摩耗したタイヤは使用しないよう法律で定められている。
しかし、タイヤの寿命はスリップサインだけで決まるものではない。
タイヤの主材料であるゴムには経年劣化によって硬くなるという性質があり、ゴムが硬くなるとグリップ力(=安全性)が低下する。
また、直射日光を浴びる青空駐車でも紫外線の影響によってゴムの劣化が進行する。
そのため、まだ溝が残っていても、表面にひび割れができたタイヤは寿命がきたと考えてほしい。
特に軟らかめのゴムを使用するスタッドレスタイヤはノーマルタイヤに比べて劣化が進みやすいので注意が必要だ。
●新品だからといって油断は禁物
店舗や倉庫での在庫など、なんらかの理由で長期間保管された未使用タイヤを格安で購入できるケースはある。
だが、安いタイヤはワケありなことも多く、購入前には必ず製造年月日を確認することをお薦めしたい。
先にも説明したようにゴムには経年劣化という性質があり、未使用だからといって新品と同じ性能を持っている保証はない。
高温や直射日光を避けて適切に保管されたタイヤならば製造から3年程度は新品同様の品質を保っているといわれているので、購入時にはタイヤのサイドウォール(側面)に記された製造年&週を確認し、3年以内であれば購入しても問題ないだろう。











コメント
コメントの使い方