いつものドライブにちょっと待った!! 「密」を避けられるドライブ人気に潜むリスク

 緊急事態宣言の5月末までの延長が発表されたが、クルマ好きにとっては五月晴れが続く今はドライブに行きたくなる人も多いだろう。実際に「”密”を避けるドライブは問題ない」という人も多い。

 そんななか編集担当の元にトラックに乗る読者から「首都高辰巳パーキングエリアに凄い数のクルマが集まっている」との写真が送られてきた。4月29日(水)の25時頃に撮影したもの。

4月29日25時の辰巳PAの様子。車種を見るにすべてをルーレット族というのは違うかもしれないが……

 ズラッと並ぶクルマたち。クルマ好きの”ミーティング”会場としても定番の辰巳PAだが、いまは「不要不急の外出」を自粛する緊急事態宣言下。挙句の果てに交通機動隊のパトカーによる排除が始まっていたという。

 徐々に行動制限の要請が緩和されていく可能性は高い。しかし一見安全そうに見えるドライブにも、潜む対人接触による感染拡大以外の大きなリスクがあるという。

文:大音安弘/写真:ベストカー編集部、Mercedes、AdobeStock(milatas-stock.adobe.com)


■医療現場をひっ迫させかねない自動車事故

 新型コロナウイルスへの感染リスクが高まる、密集、密閉、密接、いわゆる「3密」を避けることは、かなり周知されるようになってきた。

 そのいっぽうで、ふとした瞬間に訪れる感染リスクについては、見落としてしまう危険性もあるようだ。

 外出自粛の中、在宅勤務や自宅待機、休暇などの自宅にいる時間が増え、制限された生活に、多くの人がストレスを抱えていることだろう。

ドライブの時間はクルマを持つ喜びのひとつ。しかしそこにはリスクが少なからずある

 その解消のために、不要不急のクルマでの外出を行ってはいないだろうか。今回は、クルマでの外出に潜む、新型コロナウイルス感染リスクについて、触れてみたい。

 移動中の第3者との接触が避けられるクルマは、この状況下で、重要な移動手段となっている。車内の環境に気を配り、換気や車内でもマスクを着用するなど、様々な配慮を行っている人も多い。

 しかし、必ずしもクルマが安全ともいえないのも事実だ。移動中に、もしもの事態が起きれば、第3者との接触の可能性もでてくるからだ。

 例えば、交通事故が発生した場合だ。道路を走る以上、常に交通事故の可能性がある。実際に、群馬県では、交通事故の関係者が新型コロナウイルスに感染していたが、無自覚だったため、怪我の診療に搬送された病院で感染が判明。

 事故の対応を行った警察官と、その同僚あわせて6人が自宅待機する事態となった(現地で救護にあたった救急隊員1名、地域住民3名、事故の相手1名も濃厚接触者と認定された)。

 このように、交通事故は自身だけでなく、事故の関係者が新型コロナウイルスに感染していれば、意図せずとも感染拡大の引き金となってしまうケースがあるのだ()。

 もちろん、一人でのドライブなら、安全というわけではない。移動の合間に、トイレや給水のための買い物など、第3者との接触する可能性は高い。

 また首都高では、交通量減少によるルーレット族などの増加が見られることから、GW期間中(2020年5月10日9時まで)の箱崎PA、芝浦PA、辰巳第1PA、辰巳第2PAの計4か所の閉鎖を決定している。但し、トイレの使用は可能とのことだ。

(※編註)すでに都道府県の一部ではコロナウイルス対応のために、重症患者を受け入れる三次救急の受け入れを停止している病院も出ている。通常時なら助かる交通事故も、最悪のケースを考えなければならない状況にある

・必ずしも車内が安全ともいえない!?

 それでは、外的接触がなく、本人や家族だけの移動なら安全といえば、そうともいえない。例えば、近所のスーパーなどに、買い物などの出かけた場合、目的地に感染者が存在すれば、新型コロナウイルスとの接触の可能性が生ずる。

 しかも感染経路は、人だけとは限らない。海外での論文では、新型コロナウイルスが、段ボールの表面で、最長24時間。プラスチックやステンレスの表面では、最長2~3日ほどの生存が、実験で確認されたという。

 あくまで実験環境下での結果だが、少なくとも、物を通しての感染のリスクもあると考えた行動をすべきだろう。

すでにコロナウイルスの患者の受け入れで医療現場はひっ迫しつつある(画像はイメージ)

 もし同乗する一人が、車内に新型コロナウイルスを持ち込んだなら、車内での感染リスクが生じることになる。車内は、密閉空間ではないが、人との距離が近い場所ではあるから、注意が必要だろう。

 ライフラインとして営業を続けるスーパーなどの店内にも、最少人数での来店を呼びかけるポスターが掲示されている。現場で働く店員や職員は、感染リスクにさらされながらも、ライフラインを守るために仕事を続けてくれている。

 彼らの負担を少しでも減らすためにも、それぞれの小さい努力が必要なのだ。ようやく春らしくなった天候に心躍り、気分転換に出かけたくなる気持ちはだれも同じだろう。

 しかし、今は、不要不急の外出を自粛することが、自分だけでなく、周りの人たちを助けることになることを自覚したい。もちろん、必要な外出やドライブを行った場合は、帰宅後の手洗いとうがいを徹底しよう。

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