難攻不落のエンジン技術を実用化!
●マツダ コスモスポーツ
1960年代に登場した国産スポーツカーのなかで、飛びきりの個性を持ったエンジンを搭載していたのがマツダのコスモスポーツだ。
1967年に販売が開始された2シーターのスポーツカーの心臓は、世界で初めて本格的な実用化に成功したロータリーエンジンだったのだ。
それまで、ドイツの自動車メーカー・NSUのみが市販車にロータリーエンジンを採用していたが、このロータリーエンジンは完成度が低く、市販化されたのが無謀ともいわれていた。
しかし、コスモスポーツに搭載された2ロータータイプのロータリーエンジンは十分な実用性と信頼性を誇り、その後に続くマツダ製ロータリーエンジン搭載モデルの始祖となった。
現在は燃費面での不利などから直接の動力にロータリーエンジンを採用した市販車は存在していないが、パワーやサイズなど、ロータリーエンジンにも有利な点が多く、コスモスポーツもそれが最大の魅力だった。
ロータリースポーツカーの金字塔として伝説にもなっているマツダ RX-7シリーズもまた、コスモスポーツがなければ生まれてはいなかった。
軽い車体と空力性能の高さが武器
●トヨタ スポーツ800
先に紹介したホンダ S800のライバル的存在だったのがトヨタのスポーツ800だった。
ホンダ S800が高回転までブン回すエンジンパワーを武器にしていたのに対し、パワーでは劣っていたスポーツ800は、車体の軽量化と空力性能を磨くことによって速さを追求した。
S800の最高出力が70psなのに比べ、スポーツ800の2気筒800ccエンジンは最高出力45psと低いものの、重量ではS800の755kgよりもはるかに軽い580kgだった。
そしてボディは徹底的に空力抵抗を軽減させて最高速度の向上に努めた。
結果的にスポーツ800は小型軽量というスポーツカーの王道モデルに仕上がり、ユーザーに運転する喜びを提供した。
ホンダのS800が「エスハチ」と呼ばれ、トヨタ スポーツ800は「ヨタハチ」の愛称で親しまれるなど、両車はお互いを良きライバルとしていた。
スポーツ800で培われた軽量化や空力に関する思想は現代のモデルにも受け継がれている。
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