トールコンパクト市場の本命は新型「キューブ」
まず期待したいのが、ルーミーやトールが属するトールコンパクト市場向けの新型モデルです。サイズは軽自動車のルークスよりひと回り大きく、ルーミーやトールに近い全長3,700mm前後、全幅1,670mm前後がいいでしょう。広い室内、高いアイポイント、さらに両側スライドドアを組み合わせれば、独身層から子育てファミリーまで幅広いユーザーにアプローチできます。
現行ルークスは、軽自動車とは思えない質感のインテリアも魅力です。そのテイストを受け継げば、このクラスでも十分な競争力を備えられるはずです。パワートレインは1.0Lガソリンに加え、e-POWERも用意できれば、日産らしい強みとして差別化にもつながります。
デザインはかつての日産「キューブ」を手掛かりにしたいです。キューブは個性的な外観に加えて、スクエアなボディによって車両感覚をつかみやすく、四隅も把握しやすいうえ、限られた全長のなかで広い室内を確保しやすいという利点がありました。さらにキューブが持っていた親しみやすさや遊び心を受け継げば、他社の模倣ではない、日産ならではの一台として成立するのではないでしょうか。
ライズ/ロッキーの対抗馬として新型「ラシーン」
続いて期待したいのが、ライズやロッキーが属するコンパクトSUV市場向けの新型SUVです。ボディサイズはライズやロッキーに近い、全長4,000mm、全幅1,700mm前後がいいでしょう。新型キックスよりもひと回り小さく、扱いやすいサイズ感を目指します。パワートレインは、1.0Lガソリンターボに加え、e-POWERも設定したいところです。
デザインのモチーフにしたいのが、かつての日産「ラシーン」です。ラシーンは、本格クロスカントリーSUVではありませんでしたが、四角いボディやシンプルなデザインによって、「どこへでも気軽に出かけられそう」という世界観をうまく表現した一台でした。
最近はアウトドア人気に加え、レトロテイストのデザインにも注目が集まっています。ラシーンが持っていた雰囲気を現代風にアレンジし、スクエアなボディに張り出した樹脂フェンダーを組み合わせれば、他メーカーにはない個性を打ち出せるはずです。
悪路走破性を追求した本格クロカンでなくても、「休日は少し遠くまで出かけたくなる」。そんな気持ちにさせる一台に仕上がれば、若い世代にも十分響くのではないでしょうか。
セレナをもっと身近にする「セレナキュービック」
若年層にアプローチするなら、シエンタやフリードと競合するコンパクトミニバンもぜひ欲しいところです。全長は、ライバルのシエンタやフリードと同等の全長4300mm前後がいいでしょう。全幅は1700mm程度の5ナンバーサイズとし、両側スライドドアや3列シートを備えれば、普段はコンパクトに扱えながら、必要なときには家族みんなで乗れる実用性も確保できます。
現行セレナは人気モデルですが、4700mm前後という全長は、日常的には持て余すサイズ。買い物や送迎を中心とした日常使いでは、その大きさが無駄に感じられることもあります。かつてのキューブキュービックが持っていた「コンパクトなのに3列シート」という発想と融合させれば、若いファミリーにとって、魅力的な選択肢になるのではないでしょうか。
パワートレインはガソリンエンジンに加え、e-POWERも設定。価格も300万円前後に抑えられれば、「初めて買うミニバン」の有力な選択肢になるでしょう。
もっとも、シエンタやフリードのような低床設計を実現するには専用プラットフォームが必要となり、開発負担は決して小さくありません。それでも、日本市場で若いファミリー層との接点を広げるには、挑戦する価値のあるカテゴリーではないでしょうか。



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