NG行為:タイヤの空気圧を高めにしすぎる
タイヤには車種ごとに適正空気圧が設定されている。自然に空気圧が低下することを見越して、やや高めに調整することは珍しくないが、高めすぎるのは逆効果である。
省燃費性能を重視した軽自動車では、先代アルトやワゴンRのように280kPaという高い指定空気圧を採用するモデルもある。しかし、こうした車種は専用タイヤを装着し、十分なテストを経て性能を確保している。
一般的な乗用車で指定空気圧が220~240kPa程度なら、高めに設定するとしても1割程度までが目安である。それ以上高めるとタイヤが衝撃を吸収しにくくなり、ホイールベアリングなど足回り部品の寿命を縮めたり、タイヤの偏摩耗や雨天時のグリップ低下を招く可能性が高くなる。
転がり抵抗の少ないエコタイヤに交換した場合でも、指定空気圧を大きく超える必要はない。適正空気圧を守るだけでも十分な燃費改善効果が期待できる。
NG行為:エアコンのON/OFFをこまめに切り替えると燃費がよくなる
エアコンのACボタンをこまめにオン・オフすれば燃費が向上すると考え、実践しているドライバーもいる。
しかし、この方法は基本的に逆効果である。
エアコンはオンの状態でもコンプレッサーが常に作動しているわけではなく、冷媒圧力が一定になると電磁クラッチが切れ、自動的に停止する仕組みになっている。
ところが、自分でオフにすると冷媒圧力が低下し、再びオンにした際にはコンプレッサーが長時間作動することになり、結果として余計なエネルギーを消費してしまう。
快適性と燃費を両立させたいなら、オートエアコンを活用し、設定温度で制御させるほうが効率的である。ただし、走行中に頻繁に操作することは安全面からも避けるべきだ。

省エネルギーセンターが提唱する「エコドライブ10のすすめ」では、外気温25℃でエアコンを使用すると燃費が約12%悪化するとされている。
また、シャシーダイナモを使った実験では、外気温25℃程度の環境でも、エアコンをオンにしているだけで燃料消費が約14%増加するという結果も報告されている。
一方、外気温35℃を超える猛暑日に外気導入でエアコンを最大稼働させると、燃料消費はさらに悪化する。こうした状況ではAUTOモードを活用し、状況に応じて内気循環と外気導入を使い分けることが重要である。
編集部まとめ
「愛車のため」と思って続けている行為が、実は逆効果だったというケースは少なくない。
今回紹介した4つ以外にも、長期間エンジンオイルを交換していないクルマで安易にフラッシングを行うのは避けたい。エンジン内部に堆積したスラッジが大きな塊のまま剥がれ落ち、油路を詰まらせることで潤滑不良や油圧低下を招くおそれがあるためだ。
また、「いつもガソリンは満タンでなければ不安」という人もいるが、燃料を満載すれば車両重量が増え、わずかながら燃費に影響する。さらに、給油時に口元まで継ぎ足す「継ぎ足し給油」は、蒸発ガスを処理するチャコールキャニスターにガソリンが流れ込み、故障の原因になることもある。
愛車を長く快適に乗り続けるためには、都市伝説のようなカーケアではなく、メーカーが推奨する正しいメンテナンス方法を実践することが何より重要である。
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