教習所で教わる内容は、クルマの進化にしたがって日々変化している。運転の常識が変わってきているのだ。ここでは、自動車評論家&レーシングドライバー&僧侶と「三足のわらじを履く男」松田秀士氏にドラテクの新常識を訊いてみた。
※本稿は2026年8月のものです
文:松田秀士/写真:ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2026年9月26日号
ACCは省燃費走行に有効というのは本当か?
ADASマイスターの松田秀士氏の見解は?
* * *
高速道路でACCを使うと使わないとでは明らかに燃費に差が出る。
ACCを使わずアクセルを操作していると、無意識のうちに微妙にアクセルを動かしてしまう。加速時の微妙なアクセル操作によって無駄な燃料を使ってしまうのだ。
これに対してACCは前車との車間を常に一定にとりながら、電子制御によって加減速時の応答を可能な限り穏やかにするので、結果燃費はよくなるのだ。
ただし前走車が加減速を繰り返していると、ACCはこれに合わせてしまうので、逆に燃費が悪くなることもあるため注意が必要となる。
雨の日はタイヤの空気圧を変えたほうがいい?
空気圧変えるなら高くする? 低くする?
* * *
基本的に空気圧を変更せず設定空気圧で走行するのがお薦め。どうしても変更したい場合は若干上げたほうが低くするより安全だ。
その理由は、上げるとタイヤ接地面の面積が減少し、単位面積当たりの荷重が増えるため。
つまりタイヤを路面に押し付ける力(ダウンフォース)が増え、アクアプレーン現象を起こしにくくなる。ただし接地面が減ってブレーキなどグリップ性能が落ちるので注意。
豪雨になるとトラックのほうが安定しているのは、車重が重いのでアクアプレーンを起こしにくいためだ。
雪道での「ポンピングブレーキ」はまだ必要?
「ポンピングブレーキ」。すでに死語のような気がするが……。
* * *
ABSが付いていない旧車でない限り、ポンピングブレーキはまったく必要なし。ABSが人の足より正確に速くロック&リリースを繰り返し、安全に停止することができる。
ただし、「またぎ」という、片輪が雪上でもう一方が舗装路といった、左右輪で極端にグリップが異なる状況では、普通にブレーキをかけるとグリップの高いほうを中心にスピンしやすくなる。
スピン防止のためにグリップの低いほうのタイヤを基準に制動するため、停止距離が延びることがあるので要注意。
高速道路でのハンドルは「9時15分」?「10時10分」?
昔は教習所で「10時10分」と習ったが今は違う!?
* * *
基本的に「9時15分」が正しい。
パワステが付いているので操作が軽く、この位置で持つほうが、人や自転車などの飛び出しに対して一度にたくさんステアリングを切ることができるから。
ただし、大胸筋が疲れやすいので、高速道路などでは時々10時10分もありだと思う。
【画像ギャラリー】「雪道はポンピングブレーキ」「ハンドルは10時10分」はもう古い!? 安全で効率よく走るための最新ドラテクをチェック!(5枚)画像ギャラリー









コメント
コメントの使い方