■キープコンセプトながら 魅力向上のために抑えたいポイント
この不利を乗り越えるには、次期N-ONEにはホンダらしい思い切った個性が求められるが、エンジンやプラットフォームは前述の通りN-BOXやN-WGNと同じタイプを使わねばならない。外観を大幅に変えるのは難しく、現行型のN-BOXやN-WGNが先代型に似ているように、次期N-ONEも現行型の外観を踏襲する。
そうなると次期N-ONEは、中身を充実させて、N-WGNの上級スペシャルティモデルに位置付けるのが妥当だろう。内装は、軽自動車では上質とされるN-BOX以上に質感を高める。かつてのN-BOXスラッシュのように遮音も入念に行い、ショックアブソーバーの質を高めて乗り心地を向上させる。
ユーザーの関心が高い安全装備と運転支援機能は、自転車検知機能や電動パーキングブレーキを装着するN-WGNをベースに、さらに向上させたい。アコードなどと同様、後方の並走車両を検知できるブラインドスポットインフォメーション、進行方向を照射するアクティブコーナリングライト、ヘッドアップディスプレイなども求められる。
このような商品開発を行えば、Nシリーズの個性が際立つ。N-BOXは4名乗車時の快適性や荷室の広さなどの実用性、N-WGNは実用装備の充実と割安な価格に力を入れ、N-ONEは軽自動車で最高水準のメカニズムと装備を目指す。
このN-ONEの特徴は、デザインモチーフに選んだN360のコンセプトとも合致する。いわばN360の原点回帰を目指すことで、大人気のN-BOXやN-WGNとは違うN-ONEならではの魅力を楽しませて欲しい。
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