一般車に紛れて活動する覆面パトカーだが、自分が捕まるのは御免こうむりたいが、あの天井がクルッと回って赤色灯が出てくるシーンを見ると、ギミック大好きな方は興奮を覚えるのではないだろうか?
これまでさまざまな車両が導入されている警察車両だが、今回はそのなかでも覆面パトカーに珍しいクルマが導入されたというので紹介したい。
文/ベストカーWEB編集部
写真/TOYOTA、TRD
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■時代は覆面パトカーも派手路線? 初のハイブリッドも注目
警察の覆面パトカーといえば、トヨタ「クラウン」「マークX」、そしてスズキ「キザシ」(事件捜査などで使われるタイプが多い)を思い浮かべる人も多いのではないだろうか? 実際、クラウンは「クラウンを見たら覆面だと思え」というくらい、交通取締りを行う交通機動隊や高速隊に配備されている。
しかし、今までの覆面パトカーはどちらかといえば目立ちにくく装う方向性をとっていた。現在配備されているクラウンも、見抜くのにかなりの修業が必要……というレベルまで改められている。
だが、そんな地味に目立たずの方向性を覆したのが、2019年5月頃に一気に15台も配備された「マークX モデリスタ+M(スーパーチャージャーエンジン搭載)」の覆面パトカーだ。
このモデリスタ仕様のマークXで注目されたのは、スーパーチャージャーだけではない。その外装についてもだ。
これまでの路線とは一線を画し、モデリスタ製のエアロパーツを装着するフルエアロ仕様で、なんとも派手だったのだ。こんな派手な覆面はいないだろう……という心理を、逆に利用する作戦に出たのだ。パッと見は、クルマ好きが乗っているのかな~と思わせるスタイリングなのだから。
今回情報がもたらされた新型の覆面パトカーも、その心理を利用した車両となる。それがトヨタ「カムリ WS (ハイブリッド) TRD仕様」だ。以前のマークX モデリスタ+Mが、フルエアロ+ノーマルホイールの組み合わせだったのに対して、今回導入されたカムリWSはエアロもホイールもTRD製という力の入れようだ。
残念ながら、実際に取り締まりを行っている車両の写真はないのだが、以下の広報写真の見た目と同じなので、ご覧いただきたい。
また、これまで交通違反の取り締まりで使用される覆面パトカーはガソリンエンジン仕様だけだったのだが、今回のカムリWSでは警視庁としては初となるFF+ハイブリッド車両が導入されたのだ。これはかなり珍しい選択といえるだろう。
さて、気になるこの「カムリ WS TRD仕様」の覆面パトカーだが、現在までに、「品川 302 め 84-58」と「品川 302 め 84-59」の連番2台、「練馬 302 そ 85-68」の1台、計3台が確認されている。また品川ナンバーの車両はお台場や羽田空港周辺、練馬ナンバーは環七&環八周辺で取り締まりを行っているとの情報を得ている。
ちなみに、見分けるポイントとして残っているのは、普通のカムリWSがシャークフィンアンテナなのに対して、覆面パトカーはコンパクトポールアンテナを採用していることと、市販のTRD仕様が左右4本出しのマフラーを装着しているのに対して、覆面パトカーでは純正の左2本出しマフラーを採用している点だ。
今後、さらに導入台数も増える可能性があり、こんな覆面パトカーいないだろ~! という車種が採用される可能性もある。ある意味楽しみであり、気が気ではない問題でもある。
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