バッテリー上がりには大きく分けて3つの原因がある
バッテリー上がりの原因には室内灯やスモールランプのつけっ放しなどドライバーのミスによるものと、バッテリー自体の寿命、それにオルタネーター(交流発電機)の故障など電装品のトラブルによるものという3種類に大別される。
ドライバーのミスは自分でなんとかするしかない(それでもLED化で省電力を図る手はある)として、残る2つの対策を考えてみよう。
バッテリーは充放電を繰り返すことでバッテリー液が蒸発して減っていくと同時に劣化もしていくため、補水不要のメンテナンスフリーバッテリーは定期的に交換するものだと考えるべきだろう。
バッテリー液が少なくなると内部の極板が露出して火花が出ることも。最悪の場合、内部の水素ガスに引火してバッテリーが割れることもあるのだ。
「バッテリーが割れたのは見たことはありませんが、バッテリーが膨張しているのは何度か見ていますよ」。
そう語るのはJAF東京支部ロードサービス隊主管の原田雅弘氏だ。
ジャンプスターターでエンジンを始動させ、走行可能な状態であることを点検して確認してくれるが、もしバッテリーが完全に寿命となってしまった場合に備えて、一般的なサイズの新品バッテリーも搭載して備えているそうだ。
電装品の故障については、特にバッテリーを充電するオルタネーターはブラシやベアリングは消耗品だが、それ以外にもダイオードやICレギュレータなどの部品が壊れて発電不良となって、バッテリー上がりとなることも十分にあり得る。
これに関しては対策は難しい。せいぜいエンジンルーム内が高温になるのを抑えるため渋滞はなるべく避ける、という程度か。ちなみに筆者は愛車のICレギュレータが触媒の近くにあるため、断熱材を追加して熱害から守っている。
高齢ドライバーの増加でロードサービスにも変化が?
最近ではバッテリー上がりで救援を要請されても、実は車両トラブルではなかったというケースもあるらしい。
「ハイブリッド車でスタートボタンを押してもエンジンが掛からない、壊れたと連絡してきた方もいました。故障ではないですよ、とアドバイスしましたね」(増田氏)。
スマートキーが主流になっても、相変わらずキー閉じ込みの救援要請は多いようだ。しかも最近のクルマは単純なキー溝のクルマではないクルマも多い。開錠はどのように行なっているのだろう。
「ピッキングなど専門職しか持っていない開錠道具を使って開錠しています」(増田氏)。
最近は鍵穴を見つけるのも難しいクルマもあり、昔のようにドアロックのリンケージに道具を引っ掛けて開錠するようなこともできないそうだ。車種毎に開錠のコツなどがあるようだが、それは隊員全員が知っているのだろうか。
「社内のテクニカルサポートセンターで情報を収集して、随時最新の情報を共有することで対応しています」(原田氏)
個人ユーザーだけで1900万名以上というJAF会員であるが、まだまだアプリ利用者率は少ないのが現状のようだ。
「アプリにはクルマの安全安心とお得という3拍子が揃っています。ぜひダウンロードしてご利用下さい」(原田氏)。
JAFロードサービスのスマホアプリはいかがだっただろうか? 私も愛車に万一のことがあれば使ってみようと思う。
コメント
コメントの使い方