料金所渋滞はほぼ消滅!? ETCのメリット・デメリットは?
ETCは2001年から全国展開されているが、私はその翌年から利用しており、利用歴はすでに18年になる。
2002年当時、ETCの利用率は1%にも満たず、主要高速道路の本線料金所では、大きな渋滞が発生していた。当時の高速道路の渋滞の32%が料金所によるもので、それを解消するために、ETCが導入されたのだ。
ただ当初は、普及促進策がほとんどなく、メリットはETC専用レーンを利用できることだけ。
しかも、本線料金所を先頭に渋滞が発生していると、数少ないETC専用レーンへ向かうにはどの車線に並んでいればいいのか探し当てるのが大変だった。
その後、車載器の助成制度やETC割引の導入によって普及が進み、現在、料金所渋滞はほぼ消滅している。これはドライバーにとって、非常に大きなストレスの低減になった。渋滞が減ったぶん、CO2の削減効果もあった。
もちろん、ゲートでの減速もないほうがラクだし、ゲートそのものがないほうがいいことは間違いないが、それによるストレスの低減効果は、料金所渋滞がすでに消えていることを考えると、かなり限定的だ。
ETC導入当初は、車載器があまりにも高価(当初は平均約4万円)であることへの疑問から、導入に反対する声も多数あったが、現在は1万円前後にまで下がった。それでも諸外国のシステムより高価だが、その対価として課金ミスは極めて少なく、情報漏洩もない。
「公」に対して高い正確性を求める日本人の国民性や、高速道路料金の高さを考えると、こういった高度なシステムの導入はやむを得なかったのではないか。また、こんな高価なシステムを一旦導入した以上、途中で変更すべきではない。
ETCレーンの減速を廃止する理由はない
私は、早い時期にETC車載器を取り付けた利用者として、当時はETC普及策の積極的な導入が不可欠と主張したが、利用率が9割を超えた現在は、現状のETCシステムをこのまま維持継続することが、なによりも重要だと考えている。
同時に、高速道路のETC専用化にも反対だ。それは利用者の利便性を損なうし、道路側設備にも新たな投資が必要になる。
余談だが、1台あたりの料金収受コストは、ETC利用の場合で約35円。現金車は約141円となっている(平成23年)。多くのETC利用者は、ETC割引等によって元は取れており、逆に現金車も、割引がないことには納得だろう。
新型コロナ対策は、一般レーンの現金等精算機への置き換えで実現すべきだ。その費用は、場合によっては現金車への割増(1回100円程度?)でまかなってもいい。
それ以上、現状を大きく変える必要はなく、ETCレーンの減速を廃止する必要もないと考えている。
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