レクサスIS F、スカイラインクーペ(V36)、R35GT-Rなどを輩出した「当たり年」2007年。
スターモデルが多数登場したこの年は、一方でまた「SUV」と「コンパクトカー」という、現在の最激戦区たる2大潮流を生み出した黎明の年でもある。
現在につながる節目の年となった2007年。その重要モデル10台をピックアップ!
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※本稿は2020年8月のものです
文:永田恵一/写真:ベストカー編集部ほか
初出:『ベストカー』 2020年9月10日号
■続々と登場するSUVたち
まずは2代目エクストレイル。一見、初代モデルと区別がつかないスタイル、加えてコンセプトも変わらず。が、クルマの質は大きく向上。2008年には日本初のクリーンディーゼルも加わり、話題となった。
先代モデルのランクル100から正常進化したのがランクル200。伝統の悪路走破性や快適性など、すべての要素に磨きがかかり、今も現役だ。
逆に現在後継モデルもない2台がデュアリスとクロスロード。デュアリスは初期モデルが英国生産ということもありシャープなハンドリングが印象に残ったが……、存在が地味だった。
クロスロードは2代目ストリームの基本コンポーネンツを使った3列シートのSUV。その3列目の狭さが原因だったのか残念ながら短命に……。現在の技術で蘇らせたい一台だ。
こちらは現行モデルも人気が高いフォレスター、その3代目。クルマ自体はプラットホームを当時のSIシャシーに換えたモデルで、コスパの高さも大きな魅力だった。
デリカD:5はSUVではないが、「ミニバンに軸足を置き、悪路走破性は並のSUV以上」というコンセプトはいまだ健在。
そのコンセプトの確かさは、2019年に超ビッグマイナーチェンジを受けた現行車として、現在も堅調に売れていることが証明している。
■実用性&個性派。小さいモデルにも注目したい
今年、4代目が誕生したフィットの2代目が登場したのも2007年。
大ヒットした初代モデルの正常進化により、さらに室内は広くなり、弱点だった乗り心地とCVTの耐久性が改善され、トドメに安いという「売れるに決まっているクルマ」だった。
そのフィットのライバル車のひとつ、3代目デミオ。2代目までの“広さ重視”から方向転換し、カッコよさに注力。クルマの質は落ちたが、それを許せるくらいカッコよかった。
また、人気車アルトのOEMのピノ。日産の軽自動車だ。当時アルトはマツダも含め2社にOEM供給されており、今になると現在エブリイとキャリイが3社に供給される前ぶれのようにも感じる……。
そして、3代目マーチの英国生産となるオープンカー、マイクラC+C。日本車とは思えない個性で、電動オープンのクオリティに加え、走りの質の向上にも驚かされた。
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