玄人を唸らせるマツダ車はライバルより本当にいいのか?


 国産自動車メーカーのなかで近年、特に高い存在感を放つマツダ。ディーゼルエンジンを持つなどの独自性に加えて、走りの良さでは、4WD技術で走りに定評のあるスバルと双璧をなすほどの評価を得ている。

 また、今夏『ベストカー』本誌で行った「好きな自動車メーカーランキング」で、初の1位に浮上するなど、ファンからの支持も高い。

 そこで今一度、ライバルメーカーの車より、マツダ車が本当に良いのか? 個別のモデルを対象に見ていきたい。

文:松田秀士/写真:編集部


デミオは激戦のコンパクトでライバルに勝るか

マツダ デミオ(9月販売:5347台)。ノートは同月1万5467台、アクアは同1万245台、フィットは同8814台を販売
マツダ デミオ(9月販売:5347台)。ノートは同月1万5467台、アクアは同1万245台、フィットは同8814台を販売

 ライバルとなるのはアクア、ノート、フィット。

 このクラスでは、デザインよりもユーティリティの評価が購買意欲に繋がる、と考えられるが、それを置いてもデミオのデザインは人を惹きつける。

 マイナーチェンジしても旧型車が古臭く見えることはなく、この辺りはマツダデザインの妙といえる。では、アクアに対してはどうだろう。

 ユーティリティ面では互角だろう。しかし、燃費面では実燃費で30㎞/L近いアクアが圧倒的に有利。ただ、デミオには1.5Lターボディーゼルモデルがあり、加速性能を含めた総合的動力燃費では互角。この部分ではフィットも然りだ。

 ノートe-POWERは、100km/h以下走行での市街地レベルや都市高速ではかなり得点高いが、高速走行では燃費面でデミオ・ディーゼルに軍配が上がる。

 そして、ハンドリングは、スーパー耐久レースでデミオが大活躍している。これは、スペースユーティリティにとらわれ過ぎない車作りを、設計段階から意識しているから。これらを総合してもデミオはライバルに対して優勢だといえる。

ミドルSUVのCX-5はネガを潰し総合力でライバルを上回る

マツダ CX-5(9月販売:4555台)。エクストレイルは同月5063台、ハリアーは同4950台を販売
マツダ CX-5(9月販売:4555台)。エクストレイルは同月5063台、ハリアーは同4950台を販売

 CX-5は、エクストレイル、ハリアーとハイブリッドモデルとの戦いになる。

 ハリアーはSUVらしい「重厚感」があり、エクストレイルは若者路線から成長した「カジュアル感」がある。このライバルに対してCX-5は、プラットフォームは継承しながらも、とても質感が向上し「大人っぽさ」を上げた。

 具体的にはインテリアの質感、そして、これまで問題だったシートの機能性向上。長時間ドライブでも疲れなく、サポート性も向上。そして、走行時の静粛性が高いのだ。

 また、安全装備でもi-ACTIVSENSEの最新版を装備している。ハリアーの「トヨタセーフティセンスP」では、レーンキープ機能がなくレーン逸脱時の警告に留まるが、エクストレイルの「プロパイロット」とCX-5のレーンキープ機能は、車線中央を維持する機能を持つ。

 ただ、エクストレイルの場合はACCとレーンキープ機能がセットで、ブレーキを踏むと両方ともオフになる。その点、CX-5はそれぞれ独立して制御を行うところが得点が高い。

 走りでは、エクストレイルのインテリジェント・ライドコントロールと、CX-5のG-ベクタリング・コントロールはとても興味深い技術。

 ユーティリティ面ではハリアーとエクストレイルの得点は高いが、ディーゼルエンジンのトルクのある走りを含め総合力でCX-5の価値は高いと判断する。

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