■Alert07 エンジンルームから“ボコボコボコ”とお湯が沸騰するような音がする
これは、LLCが沸騰している音。「ALERT2」で説明したラジエターの減圧とも関連しているけれど、100℃で沸騰しているということは、オーバーヒートに直結する。
水温系は高温を示していないだろうか? 車両を安全な場所に停止させ、エンジンを止めずにエンジンルームチェックしよう。
■Alert08 段差を越えると“バキっ”と大きな音がする
そんなに速度を出していないのに、ちょっと大きめの段差を越えると“バキッ”といった嫌な音。
クルマの異音ってのは、意外と発生源を突き止めるのが難しく、聞こえた方向からエンジンルームだな!? とか、これはリアサスのあたりから聞こえたな!? と思っても、違うことも多いのだ。
特にサスペンション系の異音だと、取り付け部から車体に共鳴して発生源とは離れた場所から聞こえてくることもある。
リアサスのダンパーからの異音が、Cピラーからルーフレールを伝わってドライバーの頭上から聞こえてくるなんてこともある。この“バキっ”音はサスダンパーが要因の音のケースが多い。
■Alert09 アクセルを踏んで加速状態になるとエンジンから“チリチリチリ”と音がする
ジワーっとアクセルペダルを踏み込んで加速していくと、エンジンルームからかすかに“チリチリチリ”とか“カリカリカリ”といった音が聞こえる。
比較的高めのギアのまま、低い回転からキックダウンせずにアクセル開度が大きくなった時に聞こえる。
これはエンジンの「ノッキング音」だ。最近のエンジンはノックセンサーが高精度で、薄めの混合比でなおかつ点火時期も早めるセッティングにして、効率重視。ノッキングギリギリの燃焼をコントロールしていて、運転条件によってはこのチリチリ音が出ることも少なくない。
直ちにエンジンが壊れることはないけれど、なるべくこの音が発生しないような走らせ方をしよう。
■Alert10 カランカランと金属音がする
走っていて下回りから“カランカラン”といった金属音が聞こえるのなら、排気管の遮熱板が外れかけている時の音ってケースが多い。
そのまま走り続けて落下させてしまえば、後続車の迷惑になる。また、排気管を車体に取り付けているゴムマウントが摩耗して、ぐらついている場合にも同様の音がする。いずれにしても下回りの点検だ。
とまあ、クルマはトラブルの前兆にさまざまな音やニオイなどのアラートを発生するので見逃さないことだ。
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