■Alert03 アクセルを踏み込むとエンジンルームから“キュルキュル”音が出る
停車中でもアクセルペダルを踏み込んでエンジン回転が高まるとともに、エンジンルームから“キュルキュルキュル!”と甲高い、何かがスリップするような音が聞こえる。これはほぼ間違いなく、クランク軸から取り出された動力で駆動される補器類の駆動ベルトのスリップ音。
オルタネーターやパワステポンプ、エアコンコンプレッサーなどがベルトで駆動されている。まずはエアコンスイッチをオン/オフしてみよう。
オフ時に音が止まり、オンで音が出るようならエアコンコンプレッサーの故障の可能性が大。内部が損傷し、コンプレッサーの動きが渋くなっているため、無理やり回そうとしてベルトがスリップするのだ。この場合、まだまだ暑いけど、エアコンオフにしてソク修理!
■Alert04 なーんか甘いニオイが漂ってくる?
そこはかとなく、いつもは感じない「甘ったるい」ニオイが漂っている。機械油っぽさも感じさせる甘いニオイだ。
これ、水冷エンジンの冷却用液、いわゆるLLC(ロングライフクーラント)のニオイである可能性が高い。
LLCのニオイが漂うってことは、かなりマズイ。通常、密閉されていてニオイが漂うことなんてないのだから、漏れ出している可能性が高いってことだ。
LLCが漏れるってことは、ラジエター配管に亀裂があるということ。加圧が利かなくなり、沸点が100℃になるため、蒸発が進む。すぐ工場だ!
■Alert05 ブレーキを強く踏むとステアリングに振動 そして“ゴォォォ”と大きな音
普通に走っている時は特に違和感はなかったのだが、ブレーキをかけると“ブルブルブル”とステアリングに振動が出るとともに、“ゴオオオオオ”と大きな音も聞こえる。
最も疑うべきはブレーキトラブルだ。制動時に音や振動が出るのなら、ブレーキローターの異常がまず疑われる。
ローターが熱変化で微妙に波打ってしまったり、ローター表面が不規則に摩耗した場合などもこの振動とともに音が出る。目で見てわかるようなレベルではないので、目視点検ではわからない。
また、ブレーキ系のトラブルではなく、ハブベアリングの摩耗によるガタつきの場合もある。
制動によりローターがつかまれ、取り付け部であるホイールハブに負荷がかかる。ハブの動きをスムーズにするボールベアリングにガタがあると、負荷がかかった際にガタが大きくなり振動と音が出るのだ。ハブベアリングのガタは、操安性に大きな影響を与えるし、何より危険。
ブレーキローターの偏摩耗、ハブベアリングのガタつき、いずれのケースもただちに修理しないとほかの箇所への負担増によるトラブル拡大の危険性もある。工場へ急げ!
■Alert06 速度を上げるとハンドルがブルブル振動する
特徴として、ある速度域でのみ、特に振動が大きくなり、その速度域を外れるとステアリングに感じる“ブルブルブル”という振動は小さくなったり、スーッと消えてしまったりする。
これはホイールバランスの乱れが原因だ。タイヤ交換時に専門ショップでホイールバランサーでチェックして、ホイールリム部にウェイトを装着してバランスを調整する、あれだ。
走っているうちに、何かの拍子にウェイトが外れてしまうこともあるし、ウェイトはしっかりついていても、タイヤとホイールの組付け位置が走っているうちにずれてくることもある。
ガッチリ勘合しているタイヤとホイールだけど、駆動輪だとトラクションや制動時の負荷で少しずつずれてくる。
タイヤサイドウォールに黄色い丸点が打たれているものがあるが、これは「軽点」といって、タイヤの最も軽い位置につけられており、組付け時にはホイールのバルブ位置に合わせてバランスを取りやすくする。
タイヤを見て、軽点の位置を確認してみよう。いずれにせよ、タイヤショップに行って、再度バランス調整をしてもらおう。
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