日本でも扱いやすい? 3台のフレンチMPV その特長は?
それぞれの魅力を簡単に紹介すると、カングーは、ずばりシンプルさ。内外装も過度な装飾がないので、自分色に染めやすい。また定期的に限定色が投入されるので、自分だけの一台が手にし易い点も嬉しいところ。
また、現行型は、1.2Lダウンサイズターボとなったことで、走りも向上。日本で唯一のMTが選べるMPVとなっており、元走り屋のパパにも受けが良い。足はソフト目だが、やわさはなく、限られたパワーを活かして走るなんて楽しみも味わえる。
プジョー リフターは、真面目なスタイルに、最新プジョーらしい先進機能が盛り込まれている。プジョー独自のドライビングスペース「i-コクピット」も採用し、ドライバーオリエンテッドな仕上げに。また他の2台と比べても大人っぽい雰囲気を持つ。
機能面は、ベルランゴと共通点が多いが、最大の違いはラフロード走行を意識した「アドバンスドグリップコントール」が備わること。
これは路面に合わせたトランクションコントロール機能を選べるもので、ヒルディセント機能まで備える。そのため、最低地上高もやや高めにセットされている。
一方、シトロエン ベルランゴは、シトロエンらしい個性に溢れる内外装が魅力だ。ボクシーなスタイルで、シトロエンデザインで見事若々しく、そして軽快な雰囲気に仕立てている。シートカラーリングも、ポップで車内にも楽しさが溢れている。
また、リフターとベルランゴの共通の魅力としては、トルクフルなクリーンディーゼルエンジンに8速ATを組み合わせているので、高速巡行や長距離移動でのメリットが大きい。そして、機能面では、ユニークなグラスルーフと天井の収納が子供心をくすぐりそうだ。
さて、注目の三者の争いだが、意外にもバッティングはなそさうなのだ。モデルライフの長いカングーは、装備面もシンプルで、コネクテッドや先進安全機能などとも無縁。イマドキ、CDラジオが標準だ。
その代わり値段が手ごろでカスタマイズベースにも最適。そして、シンプルが故、誰でも扱いやすい。また後部ドアが観音開きとなるので、狭い場所でもラゲッジにアクセス性にも優れる。
対するリフターとベルランゴは、Apple CarPlayやandroid Autoに対応するインフォテイメントシステムや衝突被害軽減ブレーキなどの先進安全運転支援機能もしっかりと押さえるなど装備がかなり充実。しかも長距離に嬉しいディーゼル車でもある。ただそのぶん、価格は高い。
フレンチMPVは国産ミニバンと充分勝負できる
実際に、カングーは、ベルランゴなどの上陸でフレンチMPVの話題が増えたためか、最近、販売が好調だという。同じフレンチ同士で、上手くすみ分けているようだ。
フレンチMPV共通の魅力として、国産ミニバンと異なるしっかりとした走り、そしてシートの良さは期待していい。また価格面でも国産ミニバンと充分勝負できるので、比較する価値はあるだろう。
近年、フランス車の信頼性は上がっているのは間違いなく、3年6万キロの保証も付帯する。ただ4年目以降にトラブル発生すれば、修理代が高額になるケースも……。
もし長く付き合いたいならば、新車時がお得な延長保証に加入するのがベターだろう。
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