■今後意外なメーカーから登場する可能性も!?
そして意外に期待されるメーカーがマツダだ。従来の魂動デザイン+SKYACTIV技術の時点では、プチバンはあり得なかったが、今後は登場するかも知れない。
なぜならMX-30を投入したからだ。MX-30が企画された発端は、現行マツダ2(旧デミオ)を発売した直後のユーザー調査にあった。
コンパクトカーだから女性を獲得したいが、購入する気持ちがあるかを尋ねると、「私にはこんな走りを重視したクルマは運転できない」といった返答が多かった。多くの女性から見て、マツダ2は「クルマ好きの男性に向けた商品」であり、別のコンセプトが必要だと痛感した。
そこで「今までマツダ車に振り向いてくれなかった、クルマ好きではない人達」に向けた商品コンセプトが立ち上がり、柔和なリラックスできる雰囲気を備えたMX-30の商品化に至っている。
MX-30に見られる水平基調の外観、コルクを使った穏やかな雰囲気の内装、内外装の明るい色彩にピッタリなカテゴリーは、本当は背の高いコンパクトカーだ。それなのに第1弾のMX-30は、CX-30とサイズの等しい観音開きのSUVとなった。これでは新しいコンセプトと商品シリーズの始まりを訴求できない。
マツダの新しいコンセプトを訴求する意味でも、2代目デミオに設定されたコージーのように、毎日の生活を穏やかにしてくれるような新しいプチバンが必要だ。
同様のことは他メーカーにも当てはまる。今の時代に、目を吊り上げて周囲を蹴散らすように走るクルマでは、街中が一層息苦しくなってしまう。求められているのは、ユーザーにも、周囲の人達にも優しいクルマではないだろうか。
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