普通のHVより低燃費に!? ディーゼルハイブリッドの可能性と国産には存在しない訳

国産ディーゼルハイブリッドが今後登場する可能性は?

ランドクルーザープラドは2020年8月にディーゼルエンジンの出力をアップ。こうした本格派SUVはディーゼルHVと相性が良い、と筆者は指摘する
ランドクルーザープラドは2020年8月にディーゼルエンジンの出力をアップ。こうした本格派SUVはディーゼルHVと相性が良い、と筆者は指摘する

 ランドクルーザーなどの重量級SUVは、ガソリンハイブリッドではなく、ディーゼルハイブリッドのほうが燃費も良く、走破性の高いクルマを作りやすい。

 現在はガソリンハイブリッドとディーゼルの2本立てとなっているが、ディーゼルハイブリッドを価格上昇分もユーザーに受け入れてもらえるのではないだろうか。

 あとはシリーズハイブリッドとしての可能性だ。2気筒でロングストロークのコンパクトな発電用ディーゼルエンジンをリアのトランクフロア下あたりに水平にマウントさせて、後輪をモーターで駆動する。

 フロントにはインバーター、バッテリーはセンターのフロア下に収めれば、重量バランスも良く、ハンドリングも楽しめるようなRR(リアエンジン・後輪駆動)のディーゼルハイブリッド車を作れそうだ。

 ディーゼルエンジンは軽負荷であれば燃料を少しだけ噴射すればいいので、振動も減らせるし燃費はさらに向上する。従来の常識では考えられなかったような、超ロングストロークの発電用ディーゼルエンジンが生み出されることだってあり得るのだ。

1983年販売当時、世界初の3気筒リッターターボを搭載していたシャレード ターボ
1983年販売当時、世界初の3気筒リッターターボを搭載していたシャレード ターボ

 かつてダイハツはシャレードというリッタカーで、3気筒ディーゼルエンジンもラインナップしていたことがある。当時と現在では環境もかなり異なるが、シリーズハイブリッドならコンパクトカーからミニバンにまでディーゼルエンジンを搭載することも可能だろう。

 また、現在の日本市場の印象では、高級SUVや高級なLクラスミニバンにディーゼルハイブリッドは受け入れられるのでは、と思う。

 ディーゼルエンジンでフロントタイヤを駆動し、モーターでリアタイヤを駆動する電動4WDとすることでプロペラシャフトやトランスファーは不要となり、効率的なコストの配分が実現できる。

 もちろんプラグインハイブリッドでEVモードでの走行距離を充分に確保していること。これなら少々お高くても、飛びつくユーザーは少なくないと思うのだが、いかがだろう。

「ディーゼル」の人気記事を見る

小さくて安くて豊富だけど…「軽自動車」にディーゼルが無理なもっともな理由

力強い加速と燃費のよさなど、ガソリンエンジンでは味わえない魅力をもつディーゼルエンジンだが、国内シェア約40%を占める軽自動車に、ディーゼル車はゼロ。車重の軽い軽自動車に搭載すれば燃費最強になるはず。なぜ軽自動車にはディーゼル車がないのか?

PR:かんたん5分! 自動車保険を今すぐ見積もり ≫

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

JMS2025に出なかった大物たちの行方は?最新の注目車対決10番勝負『ベストカー12.26号発売!』

JMS2025に出なかった大物たちの行方は?最新の注目車対決10番勝負『ベストカー12.26号発売!』

ベストカー12.26号 価格590円 (税込み)  あの「ジャパンモビリティショー2025…