■違反で事故ると保険も効かない! やってはいけない自転車のこんな運転
さらに最近は、自転車保険の加入を義務付けている自治体が増えている。東京都、神奈川県、仙台市、名古屋市、京都府、奈良県、大阪府、兵庫県、福岡県などは義務。義務ではないが、努力義務とする自治体も多い。
警察により取り締まりが強化され、また自治体も事故に備えた保険の加入を押している。それだけ自転車を巡る世間の目は厳しくなっているのだ。
しかし、実際のところ、自転車利用者のマナーの向上は、まだまだこれからというのが実感だ。筆者はモータ―ジャーナリストとしてクルマに関わっているが、ひとりのファンとして自転車を楽しんでいる。週末などの休日は、ロードバイクにまたがって河川敷のサイクリングロードを走っている。しかし、そんなときに気になるのが自転車ユーザーによる交通ルールの無視だ。
何よりも問題となるのが”逆走”だ。自転車は歩行者ではなく、軽車両という属性だ。つまり、クルマの仲間となる。だから、どんな時も道路の左側を走るのがルールだ。ところが、どういうわけだが、堂々と反対の右側を走る自転車がいる。走行するクルマに気を使いながら道路の左端を走っている時に、向かいから逆走の自転車が来ると、本当に勘弁してほしいと思う。
また、逆走の自転車は、クルマを運転しているときも厄介だ。いくら自転車がゆっくりとはいえ、追いかけるのと向かってくるのでは、相対するスピードが大きく異なるからだ。
ちなみに、平日の昼間に自転車で移動しているのは、比較的にママが多い。そうしたママたちが逆走しているシーンに何度も遭遇した。恐ろしいのは、自転車にママだけでなく、子供を載せていることがある。ひどいのになると、ママが運転する自転車の後ろに、さらに子供の自転車が続いている時がある。いったい、子供の安全をどう考えているのか、聞いてみたくなるばかりだ。
また、自転車同士で無灯火は、それほど気にならない。しかし、クルマを運転する身としては、自転車の無灯火は本当に危険だ。自転車側はクルマが見えているだろうけれど、クルマからは無灯火の自転車は見つけにくい。右左折した先の横断歩道に無灯火の自転車がいてビックリしたことが何度もある。これはドライバーであれば、誰もが経験したことのはるヒヤリハットだろう。
さらに自転車乗りには、「どこの歩道でも自転車OK」と勘違いしている人が多いようだ。これは大間違い。基本的に歩道は、歩行者のもの。「自転車もOK」という標識のある歩道だけ自転車が許される。つまり、歩道は歩行者が優先だ。それなのに、歩道において歩行者を蹴散らすようにスピードを出す自転車は非常に多い。危険なので、自転車を使う人は意識を改めるべきだろう。
そして、最も危険な自転車の運転は、飲酒運転だろう。クルマの飲酒運転が危険であることは、世の中に浸透しつつある。しかし、自転車の飲酒運転に関しては、まだまだ。
2020年は新型コロナ禍ということで、外出先での飲酒の機会は減っている。それでも出先で飲んで、駅から自宅までホロ酔い運転する自転車は消えることはない。
警察に現行犯で捕まれば罰金は100万円以下という重罪だ。その状態で自転車の交通事故を起こしても、自転車の保険は使えない。気軽に乗れてしまう自転車だからこそ、飲酒運転は危険なのだ。
自転車乗りとしても、クルマのドライバーとしても、飲酒しての運転は行ってはいけないと肝に銘じよう!
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